昨今、ハンバーグに唐揚げ、カルビやとんカツなど肉を大豆に置き換える「大豆ミート」が流行している。しかし大量に摂取するのは注意が必要だ。お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二さんはこう注意を促す。
「確かに大豆は良質なたんぱく質を多く含みますが、大豆ミートは動物の肉のような食感をつけるために添加物が使われているものが多く、納豆や豆腐などほかの大豆由来の食品に比べて、体への悪影響が強い。また、肉の置き換え食品として大量に摂取することで大豆イソフラボンの副作用が強く出てしまう可能性があることも気がかりです」
大豆そのものの弊害を指摘する専門家も少なくない。医師の黒田愛美さんはいう。
「特に胃腸が弱い人は要注意。大豆に含まれるレクチンという成分には、大量に摂取すると腸内の粘膜を刺激して腸管を荒らす弊害がある。マメ科の植物全般に含まれるサポニンにも毒性があり、じんましんを引き起こす危険性があります。海外では大豆の大量摂取が問題視されており、週に1、2回食べる程度にする方が無難です」(黒田さん)
フードプロデューサーの小倉朋子さんは、特に女性は注意が必要だと主張する。
「大豆イソフラボンには、女性ホルモンのエストロゲンに近い働きがあり、美肌効果や更年期症状の改善などが期待できます。その一方で、過剰に摂取するとホルモンバランスの乱れにつながる。肌荒れや月経異常、自律神経の不調などを引き起こす事例が報告されています」
※女性セブン2021年11月11・18日号