V6が1日、全国ツアーのファイナルを迎えた。デビュー26年目となったこの日、グループとしての活動に終止符を打った。このファイナルを取材した放送作家の山田美保子さんが、取材席で見た秘話を綴る。
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TOKIOの城島茂、国分太一、松岡昌宏。KinKi Kidsの堂本光一、堂本剛。嵐の松本潤、二宮和也、櫻井翔。NEWSの加藤シゲアキ。関ジャニ∞の横山裕、村上信五、丸山隆平、安田章大、大倉忠義。KAT-TUNの亀梨和也。Sexy Zoneの佐藤勝利、菊池風磨、松島聡。Kis-My-Ft2の千賀健永。ジャニーズWESTの重岡大毅、桐山照史、中間淳太、神山智洋、藤井流星、濱田崇裕、小瀧望。なにわ男子の道枝駿佑、長尾謙杜、大橋和也。そして、長谷川純、岡本圭人。Travis Japanの宮近海斗、中村海人、七五三掛龍也、川島如恵留、吉澤閑也……。
この名前がSNSやネットニュースに上がるやいなや、「まるでカウコン」「推しが行けてよかった」などと他グループのファンもおおいに沸いたのが11月1日、幕張イベントホールで行われたV6の全国ツアー『LIVE TOUR V6 groove』ファイナルの“見学者”情報だった。
記者や関係者が並ぶ席のほぼ中央に位置したボックス2つ分が彼らの席。実は私はそのボックスの最後列に某アイドル誌で長年編集長を務めてきたA氏と共に並んでいた。
開演時刻が近づくのに、その2ブロックのみが全く埋まらないため、「ここには誰か来るのかもしれませんね」と氏と話していたら予想的中。冒頭に記したメンバーが次々と席についたのは、開演約2分前のことだった。
これまで、ジャニーズ事務所所属のアーティストのライブで何度も目にしてきた“見学者”だが、ベテランからJr.まで、こんなにも大人数が揃ったという記憶が私にはない。
会場にもよるが、たいていは、記者席や音響スタッフ席の後方にパイプ椅子が並べられ、メインアーティストに縁のあるグループのメンバー何人かが並ぶのがこれまでの“パターン”だった。
その2席は最後まであいたままだった
あるいは、「お勉強させていただく」のを目的に、ジャニー(喜多川)さん(享年87)がJr.を引率し、見学させていたのだ。
1日の幕張イベントホールには、そのジャニーさんと、(藤島)メリー(泰子)さん(享年93)のための2席が用意されていた。それは私とA氏が並んだ席の横2つだった。
実は冒頭の見学者の中には、後から着席する者も居たのだが、私とA氏の並びの2席に誰かが座ることは最後までなかったのである。
V6の千穐楽を、ジャニーさんもメリーさんも着席して見守ってください…という事務所幹部の想いを目の当たりにし、胸が熱くなった。
見学者席のエピソードとしては、他にも思い浮かぶことがある。通常のコンサートだと、「誰が見に来ているか」は、最大とは言わないまでもファンにとって大きな関心事。メインのアーティストそっちのけで(!)、見学者情報をSNSにアップするためにメモをとるファンの姿を見かけたこともある。
だが、1日は、V6の最後の姿を一瞬たりとも見逃したくないファンとマスコミが100%だったため、“カウコン並み”の豪華さを誇る見学者席を凝視したり、振り返って見たりする者は皆無だったのである。