11月5日、2021年度の女子プロゴルフの最終プロテストが終了し、通算4オーバーの20位タイまでの21人が合格となった。狭き門であるだけに、今年も実力者が涙を飲むなどしたが、その一方で“ハザマ世代”から期待の選手が合格するなど、来季以降にツアーでどのような活躍を見せるのか、注目を集めている──。
京都・城陽CC(6400ヤード、パー72)で行なわれた最終プロテストは、今年の日本女子アマで優勝した尾関彩美悠(18)が通算8アンダーでホールアウト。2位に3打差をつけてのトップ合格となった。岡山・作陽高3年の尾関は、渋野日向子の高校の後輩だ。
10月のスタンレーレディスでプレーオフに進んで2位となった佐藤心結(18)が通算1アンダーの4位、元賞金女王の平瀬真由美プロの姪にあたる竹田麗央(18)も通算イーブンパーの5位タイで合格。期待されたトップアマが結果を出した。
その一方で実力者も涙を飲んだ。4月のオーガスタナショナル女子アマで日本人として初めて優勝した梶谷翼(18)は通算12オーバーの51位タイに終わり合格を果たせず。今シーズンはツアーに43試合出場して賞金ランク56位につける高木優奈(23)も、通算5オーバーの22位タイと合格に1打足りなかった。2018年の予選会を突破して米女子ツアーを主戦場として3シーズン戦ってきた山口すず夏(21)は通算7オーバー、30位タイでやはり合格には至らなかった。
プロテストは狭き門だ。614人が参加した全国5か所で開催される一次予選からスタートし、上位者が全国3か所での二次予選で絞り込まれる。そして、二次予選を通過した112人が最終プロテストに臨み、4日間72ホールのストロークプレーで20位タイまでが合格となる。合格率は実に3.4%というハイレベルな戦いだ。
「合格に手が届かなった山口すず夏は2000年生まれのミレミアム世代のひとり。すでにツアーで活躍している古江彩佳(21)や西村優菜(21)らと同い年だが、トップ合格した尾関はさらに3歳年下。今回のプロテストで現役高校生は6人も合格しており、世代交代はさらに加速しそうです」(ゴルフ担当記者)
そうしたなかで、関係者の注目を集める合格者がいる。15位タイで合格した大林奈央(22)だ。2017年のIMGアカデミー世界ジュニア選手権(15~18歳女子の部)のチャンピオンである。同大会は畑岡奈紗(22)が連覇したことでも知られる、ジュニアの世界一決定戦。過去にはタイガー・ウッズ、アーニー・エルス、フィル・ミケルソン、ロレーナ・オチョアなどが優勝し、世界のトッププロへの登竜門となっている。