国内

半数が落選 夫婦別姓認めぬ候補への落選運動「ヤシノミ作戦」提唱者の考え

選択的夫婦別姓制度を求めて東京地裁に提訴したサイボウズの青野慶久社長(2018年1月/時事通信フォト)

選択的夫婦別姓制度を求めて東京地裁に提訴したサイボウズの青野慶久社長(2018年1月/時事通信フォト)

 総選挙の最中、ネット上で広がりをみせていたのが選択的夫婦別姓や同性婚を進めない政治家を落選させる「ヤシノミ作戦」だった。展開しているのはソフトウェア開発会社「サイボウズ」の青野慶久社長だ。青野社長が解説する。

 * * *
 20年前に結婚して戸籍上は妻の姓になってから、私は夫婦別姓が公的に認められる状態を待ち望んでいます。2018年には夫婦別姓を選べないのは憲法違反だとして国を訴える訴訟を行ないました。訴訟は棄却となりましたが、その間、世論調査でも夫婦別姓(選択的夫婦別姓)に賛成する声の方が多数となっています。

 法律を改めるため、立法を担う国会議員に働き掛ける段階になったと思い、その方法の一つとして落選運動をやろうと考えました。

 選択的夫婦別姓や同性婚を進めない政治家をヤシノミのように落とすことで、結果として賛成する政治家を増やし、制度の早期実現を目指す活動ということで「ヤシノミ作戦」としました。9月1日に「ヤシノミ作戦」のサイトを開設し、10月にはメディアの調査結果などをもとに夫婦別姓、同性婚に反対する候補者リストを作成しました。

 訴求力を強めるための活動費はクラウドファンディングで集めまして、その資金は439人の方から計282万5000円をいただきました。

 落選運動を行なうにあたっては、気をつけたことがあります。まずは「落選」に絞ること。夫婦別姓に賛成の候補者は一切応援しない。SNSでの「いいね」も押しませんでした。

 それから、あくまで青野個人の活動という点を留意しました。クラウドファンディングのお願いのサイトでもその点を明記してあります。

 10月21日には記者会見を開きましたが、選挙期間中ということもあって、新聞やテレビではなかなか報道してもらえなかった。一方、SNSでの書き込みがバズった(話題になった)影響もあってか、社会学者の上野千鶴子さんや実業家の斎木陽平さん、作家の水野敬也さんといった著名人の方にも賛同いただきました。

 今回の結果を見れば、小選挙区でのヤシノミ作戦の対象候補は約半数が落選。比例で復活当選した候補もいますが、ヤシノミ作戦は投票に影響を与えたと思います。

関連記事

トピックス

’25年中に公開予定の映画の撮影に臨む北川景子
北川景子、2025年公開映画で貧困にあえぐシングルマザー役“スタッフに紛れてどこにいるかわからない”ほど、生きることに疲れた姿を怪演
女性セブン
2025箱根駅伝の注目ポイントを瀬古利彦氏が紹介
【瀬古利彦氏が予想する2025箱根駅伝の構図】優勝候補の青学・駒沢・国学院の強みとウイークポイント ダークホースは「中央大です」
週刊ポスト
女性との間に重大トラブルを起こしていたことが判明した中居正広
《女性に解決金9000万円》中居正広を支えていた薬指に指輪の“10年愛”パートナー…トラブル前後で打ち明けた「お酒を飲まないと女の子と話せない」状態
NEWSポストセブン
元モノマネ芸人でクリエイターのおかもとまりさん
【元夫とは「パートナーシップ」継続中】おかもとまりが「業界関係の年下新恋人」について激白「息子も『早く付き合えば?』と応援してくれました」
NEWSポストセブン
大谷翔平(左)の目標とする二刀流はいつ復活するのか(右は真美子夫人)
真美子夫人も心配する「大谷翔平の左肩」の容態 整形外科医が回復への見通しを解説「本格的な投球再開まで2~3か月かかるのでは」
週刊ポスト
女性との間に重大トラブルを起こしていたことが判明した中居正広
《9000万円重大トラブル・中居正広》フジ幹部A氏との蜜月「オレが信長ならAは秀吉」 酒の場で「2人が興じたゲーム」
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
《不倫だけど真剣交際》二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が白いノースリーブ美女と広島旅行「申し訳ない」お相手・A子さんに引け目か
NEWSポストセブン
女性との間に重大トラブルを起こしていたことが判明した中居正広、芸能界の親友である松本人志(右・時事通信フォト)
《女性とトラブルで解決金9000万円》中居正広が「芸能界の親友」松本人志に助言していた「『性の抑制』が自分でできたら……」
NEWSポストセブン
『極悪女王』の撮影秘話なども語った
【『極悪女王』で絶賛の嵐】剛力彩芽(32)が明かす「高すぎるドロップキック」の秘密 「3キロの壁がある」「体重計にはのらない」驚きの肉体改造
週刊ポスト
折田楓氏(本人のinstagramより)
《地元雑貨店が悲鳴》兵庫県知事選のPR会社・折田楓社長、沈黙貫くなかプロデュースグッズに思わぬ影響「クレームの電話もよくあって…」
NEWSポストセブン
中村芝翫と三田寛子
《恋情ドライブデート》中村芝翫「愛人との関係が切れない…」三田寛子が待つ自宅との“二重生活”、愛車は別れを惜しむようにベイサイドを周回
NEWSポストセブン
セクシー女優への転身を発表した瀬戸環奈さん
【セクシー女優転身】1000年に一人の逸材・瀬戸環奈に60分独占インタビュー「水着と裸は布1枚あるかないかの違いでしかない」
NEWSポストセブン