綾野剛主演のドラマ『アバランチ』(フジテレビ系)が「地上波らしからぬ演出」で話題を呼んでいる。映画『新聞記者』などで知られる藤井道人監督による骨太のストーリー展開やスタイリッシュなアクションシーンが注目される一方、SNS上は綾野剛が作中でタバコを吸う場面が頻出することに驚きの声が上がっている。ベテラン芸能ライターが語る。
「近年、分煙や禁煙への意識が高まるなか、地上波テレビでは喫煙シーンが御法度となり、なかでもドラマでの喫煙シーンはほとんど見かけなくなっていました。今回は藤井監督が綾野さん演じる主人公のハードボイルドさを際立たせるため、喫煙シーンは外せないと考えたようです。ネット上では一部に批判の声があるものの、おおむね『この主人公には合っている』『かっこいい』と好意的に受け止められています」
喫煙シーンの解禁は『アバランチ』だけにとどまらない。さまざまな作品で、タバコが復活しつつあるのだ。
「TBS系で深夜に放送されているアニメ『ブルーピリオド』では、初回で未成年の喫煙・飲酒シーンが放送されました。原作の漫画ファンの間ではその場面がカットされてしまうのではないかと懸念されていたので、『そのまま再現されていてよかった』と安堵の声が広がりました。
8~9月にテレビ東京系深夜に放送された『うきわ―友達以上、不倫未満―』でも、歌手の森山直太朗らがタバコを吸うシーンが放送されました。いずれの作品でも、作中にタバコが出てくる必然性があるため、視聴者にとっても自然に受け止められる。時代が変化しつつあるのかもしれません」