11月15日、東京都庁内で教員の懲戒処分に関する会見が行なわれた。その中で、多摩地域の小学校で保健室に勤務する28歳の女性教師が、風俗店で働いていたことにより、処分されたことが発表された。女性教師は懲戒免職となった。同日公表された「教職員の服務事故について」という文書によると、女性教師は、2021年4月3日午後2時ごろから午後11時ごろにかけて、〈店舗型性風俗特殊営業店において、同店から現金の対償を受け、性的なサービスを行う業務に従事するとともに、男性客と性行為を行うなどした〉とされている。
各種報道によると、女性教師が都内の中学校で働き始めたのは2018年11月。2020年3月に任期が終了し、4月から現在の勤務先の小学校に移ったという。女性教師はこれと前後する2020年2月から風俗店で月数回、勤務していた。
女性教師は聞き取りに対し、風俗店で働いていた理由について、「実家を離れて、都内でひとり暮らしする資金を得るためだった」などと話したという。兼業に加え、風俗店で勤務したことが「教師として適切ではない」と判断され、今回の処分となった。
だが、問題教師はこの女性だけではない。前出の「教職員の服務事故について」という文書には、6件の懲戒処分(失職事案含む)が記されていた。うち4件が、ハレンチな事案だったのだ。
裸の画像を送れ
例えば、葛飾区立の中学校で勤務していた27歳男性教師は、2年前に知人女性に裸の画像を送るよう要求していた事案で失職した。文書にはこうある。
〈自宅において、スマートフォンを使用して、知人女性に対して、裸の画像を撮影して送信することを要求し、同要求に応じなければ、同女性の名誉に危害を加えかねない旨を告知 するメッセージを送信して脅迫し、同女性に義務のないことを行わせようとしたとして、強要未遂により起訴され、令和3年7月14日、懲役1年、3年間執行猶予の判決を受け、同月29日、同判決が確定した〉(「教職員の服務事故について」より。以下同)
地方公務員法には、禁固以上の刑に処せられた場合、その職を失うことが定められているため、この男性教師は失職した。
多摩地域の小学校に勤務する55歳の男性教師は、同僚の女性教師へのハレンチ行為が問題になった。
〈令和2年8月3日午後11時15分頃から同日午後11時40分頃までの間、公園において、両手で、当時勤務校女性教員の頭部及び首筋付近をなでる、同教員の頬、脇等をなめる並びに同教員の体を覆うように抱き付いて押さえ付け、左手を同教員のスカートの中に差し入れ、同教員の大腿部等を触った〉
東京都が発表している、処分内容を決めるガイドライン(教職員の主な非行に対する標準的な処分量定)によると、職場におけるセクハラはその程度に応じて免職から戒告まであるが、この男性教師はもっとも厳しい「懲戒免職」となっている。