11月1日に開幕した舞台『THE BEE』に出演中の長澤まさみ(34才)。筒井康隆原作の短編をもとに、人気劇作家の野田秀樹(65才)が演出を手がける。ごく平凡な会社員が暴力と報復の連鎖の世界へと堕ちていくという内容で、人間の心に潜む闇を描く。今回が9年ぶり3回目の上演となるが、キャストを一新。長澤のほか、阿部サダヲ(51才)、川平慈英(59才)らが好演を見せる。中でも、やはり注目されているのが長澤の体を張った演技だ。
「まさか胸の谷間や肩甲骨、足の裏まで、こんなに間近で見られるとは。終始、衣装の短いキャミソールからまっすぐに伸びた長澤さんの生足に視線が奪われっぱなしでした」
──そう観客が語るように、長澤の妖艶さはこの舞台の一つの見どころとなっている。ときには舞台に寝そべり、耳を覆いたくなるような言葉を発しながら、脱獄囚による立てこもり事件に巻き込まれた妖艶な人妻を演じている。
「長澤さんは昨年夏に公開された映画『MOTHER』でも、生脚を露わにしたベッドシーンがありましたが、今回、手が届きそうなほどの距離で見た彼女は圧倒的な美しさでした」(前出の観客)
思えば、2021年の長澤は大忙しだ。昨年、芸能活動20周年という節目の年を終え、今年は過去の出演作の続編への出演が相次いだ。映画『コンフィデンスマンJP』の地方での撮影を終えるとすぐに、4月から放送されたドラマ『ドラゴン桜』(TBS系)の撮影へ。8月には写真集を発売したかと思うと、9月に映画『マスカレード・ナイト』の公開とそれに伴うバラエティ番組への出演も数多くこなした。
「休みはほとんどなかったはず。それでも作品がヒットし、続編が作られるのはありがたいことだと、笑顔を絶やさずに撮影現場に出ていました」(芸能関係者)
なかでも集大成が今回の舞台だ。
「長澤さんが野田さんの舞台に出演するのは初めて。舞台は稽古に時間を割かれるし、やり直しもきかないので、避けたがる女優さんもいます。しかし彼女は今回の難しい役に挑戦しました。しかも『登場人物が4人と少ない分、しっかりと稽古を受けられる』と楽しみにしていたそうです」(前出・芸能関係者)
11月初旬、舞台の幕が上がって初めて迎えた休演日。渋谷区の路上に長澤の姿があった。モノトーンの服装に赤いボッテガ・ヴェネタのバッグと青いVANSのスニーカーを合わせるあたり、ファッションセンスの高さを感じさせる。
向かったのは、松たか子(44才)、小日向文世(67才)らが出演する舞台『パ・ラパパンパン』が上演されている舞台ホールだった。長澤と小日向は映画『コンフィデンスマン』シリーズで共演した間柄だ。約3時間後、“相棒”の舞台を鑑賞した長澤は、大事そうにパンフレットを胸に抱え、タクシーに乗り込んだ。
「小日向さんとはとても仲が良く、現場では芸歴も年齢もずっと上の小日向さんに対して、長澤さんがするどくツッこんで笑いを呼ぶこともあるそうです。今では仕事を越えた仲だそうです」(前出・芸能関係者)
そんな2人がタッグを組む映画『コンフィデンスマンJP英雄編』は、1月にシリーズ第三弾の公開を控えている。作品の外でも、2人は良き相棒のようだった。