年末ジャンボ宝くじの発売が11月24日から始まる。今年もコロナ禍に揺れた1年だった。緊急事態宣言は10月に解除されたが、まだ消費は様子見で、本格的な経済回復にはしばらく時間がかかりそうだ。こうした中、年末ジャンボ宝くじは、1年の最後に“億万長者”の夢をみる気晴らしになるかもしれない。では、今回の宝くじは何を狙ってどう買うべきか──。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。
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年末の風物詩の1つとしてジャンボ宝くじはすっかり定着している。今年は年初からコロナ禍が続き、さまざまなイベントが延期・中止・縮小された。それだけに、年末ジャンボ宝くじは年の瀬のレクリエーションとしての価値が高まっているといえるだろう。
今年も最高当せん金は1等前後賞合わせて10億円。昨年までと同様の一攫千金のチャンスだ。しかし、細かい点では変更となった部分もある。変更された点をみながら、今年はどう狙うべきか、考えてみよう。
ジャンボは「一攫千金を狙いつつ1万円も当てたい」
年末ジャンボ宝くじには、「年末ジャンボ」と「年末ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞合わせて10億円」のうたい文句で販売されるのは、年末ジャンボだ。これに対して、年末ジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて5000万円にとどまる。
年末ジャンボについては、昨年と全く同じ内容の宝くじとなっている。1等7億円は、1ユニット(2000万枚)あたり1本出る。1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、149.995円だ。
昨年の宝くじでは、5等1万円の当せん本数が大幅に増やされており、その結果、1万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニットあたり6万2246本となっている。年末ジャンボは「一攫千金狙いを中心に据えながら、当せん金1万円も当てたい」というニーズにかなっている。