おせちは2割増し、クリスマスケーキは5割増し──年末年始を彩る“ごちそう需要”が増加している。コンビニで予約できるリーズナブルなものから老舗ホテルが手がけるラグジュアリーな逸品までさまざまだが、新型コロナの影響で海外旅行が難しいうえ、長らく外食を控えてきたいま、おいしいものを食べながら新しい年を迎えたいという購入者の気持ちは共通している。
しかしその楽しいひとときが、後に後悔を生む可能性がある。秋葉原駅クリニックの内科医・佐々木欧さんが言う。
「お正月休みが明けたら体重が増えてしまう人は毎年非常に多い。ただでさえ冬は、寒さで外出や運動の機会が減ってしまい太りやすい季節です。そのうえに長期の休みで動かずに食べ続けてしまえば、“正月太り”は避けられません」
さらに恐ろしいのは、おせちやお雑煮、ケーキや日本酒など、年末年始の食事には太りやすい食材が多く使われているということ。『ゼロから知りたい! 糖質の教科書』(西東社)の著者で長野松代総合病院消化器内科・ダイエット科部長の前川智さんが解説する。
「肥満になるいちばんの原因は、糖質の過剰摂取です。クリスマスケーキやお雑煮に入っている餅、おせちの栗きんとんや黒豆などは糖質がたっぷり。忘年会やお正月に飲む日本酒も同様です。つまり、この時期は自分で食生活に気をつけなければ、すぐに体重が増えてしまいます」
では、どんなものを食べればスリムな体で新しい年を迎えることができるのか。専門家たちの答えを参考にしてほしい。
【以下、20人の「食と健康の専門家」に「正月太りを撃退する最強食品」を挙げてもらい、1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として集計。5点以上を獲得した食品を掲載した。
磯村優貴恵さん(管理栄養士)、岩田勇樹さん(フィジカルトレーナー)、榎田彩加さん(管理栄養士)、奥谷喜之さん(カラダツクルスクールパーソナルトレーナー)、小倉朋子さん(トータルフードプロデューサー)、金丸絵里加さん(管理栄養士)、菊池真由子さん(管理栄養士)、岸村康代さん(管理栄養士/野菜ソムリエ上級プロ)、桐村里紗さん(認定産業医)、工藤孝文さん(工藤内科副院長)、黒田愛美さん(医師/アスリート)、佐々木欧さん(秋葉原駅クリニック医師)、清水加奈子さん(管理栄養士)、伊達友美さん(ダイエットカウンセラー/管理栄養士)、田中優子さん(医師)、中沢るみさん(管理栄養士)、浜本千恵さん(管理栄養士)、福田千晶さん(医学博士)、前川智さん(長野松代総合病院消化器内科・ダイエット科部長)、榎田彩加さん(管理栄養士)、済陽高穂さん(医師)】