本誌・週刊ポストは総務省が11月26日に公表した国会議員の資金管理団体や関連政治団体の昨年(令和2年)分の政治資金収支報告書を精査し、「飲食代」や「会合費」などの名目で多数多額の支払いが行なわれていたことを突き止めた。秘書が出た会合も含まれているだろうが、議員の支出であることに変わりはない。
岸田内閣の厚労副大臣を務める公明党の佐藤英道氏(比例北海道)は、政治資金で“温泉リゾート”めぐりをしていた。
昨年7月には「十勝川温泉第一ホテル」(支出額約4万円)と層雲峡温泉の「ホテル大雪」(同約4万6000円)、10月には富良野にある温泉リゾート「ナチュラクスホテル」(同約1万5000円)、11月には「釧路プリンスホテル」(同約2万円)と、感染が再拡大していく時期に“道内ツアー”を行なっていた。
佐藤事務所は「意見交換会の会場だったため」などと説明するが、国民から見れば、政治資金で温泉リゾート宿泊とはうらやましい限りだ。
また、岸田内閣で「こども庁」創設担当の内閣府政務官に就任した自民党の宮路拓馬氏は年間約276万円の高額なガソリン代を計上していた。宮路氏の鹿児島1区は鹿児島市が中心で県内で最も狭い選挙区だが、外出自粛の中でざっと「地球5周分」以上走った計算だ(1リットル=15kmで換算)。事務所に聞くと、「多数の事務所関係車両のガソリン代です」とのこと。
車好きといえば麻生氏。過去にはベンツ、BMW、ジャガーなどを所有していたが、最近、愛車がアウディの「A8 L 4.0 TFSIクワトロD4」から新型の「A8 L 60 TFSIクワトロD5」に変わったことが知られている。いずれも車両価格2000万円近い高級車だ。
麻生氏の資金管理団体は、アウディのオートリース会社に毎月約28万円(年間336万円)のリース料を支払っている。何のためにそんな高級車を政治資金でリースしているのか。
「政治資金は関係法令に則り適切に処理・報告している。感染症にかかわる行政の要請等は順守している」(麻生事務所)