入団会見、ファンフェスティバルにド派手な衣装で登場し、トライアウトにも視察に訪れるなど、話題を振りまき続ける日本ハムの“ビッグボス”こと新庄剛志監督。ファンを盛り上げるためになんでもやったという「伝説」は枚挙に暇がない。
新庄氏が現役時代、野村克也監督率いる阪神での対巨人戦(1999年6月12日)で槙原寛巳氏が投げた敬遠のボールをサヨナラ安打したことは広く知られているが、“始球式のボール”を打ったこともある。スポーツ紙デスクが言う。
「日本ハムに復帰した2004年に、男子ソフトボール日本代表と始球式で異例の『3球勝負』を行ない、三振に打ち取られたことがある。それが悔しかったのか、同じ年のオールスターゲームでは小学生の投げたボールを強振してファウルに。女子小学生の投げた球をセンター前に運んだこともあった。2005年の開幕戦では、始球式で上戸彩と対戦し、バットを持たずにオロナミンCをバット代わりに持って入ったことも話題になりました」
観戦に訪れたファンを喜ばせるためには、“なんでもあり”だ。2006年6月6日の阪神戦のプレーボール直前には、札幌ドームの天井からミラーボールに乗って新庄氏が降りてきた。20階建てビル相当となる地上50メートルからの降下で、ポーズを決め着地したが、この時の裏話として、本誌・週刊ポストの取材に「剛志はハシゴにも上がれないような高所恐怖症なんです」と明かしていたのは、10年前に亡くなった新庄氏の父・英敏さん(享年70)だった。
「剛志は高所恐怖症だから、ウチの家業である造園業を継ぐのをあきらめたほどです。よく天井から降りるなんてできたなと本人を褒めたところ、剛志は“ファン投票で一番多かったのがリフトパフォーマンスだったので仕方がなかった”と話していました。ファンのためとはいえ、グラウンドに降り立った時は足がすくんでいたそうです」(英敏氏)