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「旧宮家男子の皇族復帰案」で浮上する配偶者の身辺調査問題

小室夫妻(時事通信フォト)

小室夫妻(時事通信フォト)

 12月6日、安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議が、最終報告の骨子として、【1】女性皇族が結婚後も皇室にとどまる【2】旧宮家の男系男子が養子として皇族復帰する、の2案を軸とすることになった。旧宮家の男系男子を養子ではなく、法律によって直接皇族とすることも提案された。だが、「この案には大きな課題が残る」と皇室ジャーナリストが語る。

「まず【1】の女性皇族が結婚後も皇室にとどまるという案について、夫や子が皇族の身分を保持しない場合、夫婦間に身分の違いが生まれます。そのケースでは女性皇族の苗字はどうなるのか。また住まいの問題も発生します。皇族ではない夫や子供たちも、宮内庁が管轄する土地に住むのか。ほかにも、女性皇族に支給される皇族費を夫や子は使って良いのかといった金銭面の疑問も出てきます。

 旧宮家の男系男子が皇籍復帰する案は、皇族復帰すれば皇位継承権を原則として持つため安定的な継承策の一つになると言える面はあります。しかし、既に結婚している男系男子が皇族復帰する場合、その妻や子が皇族でなければ、【1】と同じで住まいや皇族費の問題が生まれます」

 仮に妻や子が皇族と位置づけられても、課題は残るという。前出の皇室ジャーナリストが続ける。

「現在に至るまで男系男子が結婚する際は、その配偶者は皇統譜に入るため、皇室に相応しい方かどうか事前に宮内庁の職員が綿密な身辺調査を行なってきました。しかし、すでに配偶者がいる状態で皇族復帰となってしまうと、国民が納得するような皇室に相応しい配偶者かどうか分からないままその方も皇族となることがあり得ます。極端な話、今回の小室圭さんのような強い反発を招く事態になりかねません。

 それに旧宮家の男系男子は皇族復帰することを望んでいるのかどうかも不明です。皇族の減少という問題に直面している状態ではありますが、それを解決するために今の女性皇族や旧宮家の方々が犠牲になるような案は、国民からの納得は得られないでしょう」

 皇室の未来はどうなるのか。

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