スポーツ

DeNAが大田泰示、藤田一也ら獲得で「日本一1998年を想起させる補強」

右打者の大田泰示の獲得は願ってもない補強か(時事通信フォト)

右打者の大田泰示の獲得は願ってもない補強か(時事通信フォト)

 12月14日、DeNAは日本ハムを自由契約(ノンテンダー)になっていた大田泰示(31)の獲得を発表した。大田は今季76試合で打率2割4厘、3本塁打、20打点と不調に終わったが、昨季までは4年連続100試合以上に出場。2019年には2割8分9厘、20本塁打、77打点という数字を残し、2020年には外野でゴールデングラブ賞を獲得。日本ハムの主力として活躍していた。プロ野球担当記者が話す。

「今年のDeNAは例年と違い、オフの動きが活発です。まず、石井琢朗氏、斎藤隆氏、相川亮二氏という一度は横浜を出て行った人間をコーチとして呼び戻した。彼らのように現役時代に実績のあるコーチ陣は近年のDeNAに最も足りない部分でした。そして、楽天を退団した39歳の藤田一也、大田の獲得にも成功した。優勝経験のない選手ばかりのチームにとって2013年の楽天日本一を知るベテランの加入は大きいし、外野の一角を狙える右打者の大田も願ってもない補強と言えます。出場数は少なかったですが、大田も巨人時代に優勝も味わっていますし」(以下同)

 今季のDeNAは外国人が新型コロナウイルス蔓延の影響で開幕時に来日できず、4月終了時で6勝21敗4分と借金15を抱えてダントツの最下位だった。オースティン、ソトという主力が復帰してからは持ち直したが、序盤の低迷が響き、6年ぶりの最下位に沈んだ。

「DeNAは、レギュラー陣と控えの差が歴然としている。優勝を目指すには、その差を縮めないといけない。もう何年も前からの課題でした。そこに、実績のある大田を獲得できた。右の代打にも困っていたし、長いシーズンではケガ人も出る。大田は広い札幌ドームを本拠地として20本塁打を放っており、狭い横浜スタジアムならフル出場すれば30本塁打打てるだけのパワーを秘めている。ソトが今年のような不調が続くなら、巨人時代に守ったことのあるファーストのバックアップ要員としても起用できるのでは」

 今オフの補強は、日本一になった1998年を思い起こさせるものだという。

「必要なピースを埋めている点で似ています。1997年オフは大魔神・佐々木主浩につなぐセットアッパーの盛田幸妃を出してまで近鉄から左投手に強い中根仁を獲り、同じ近鉄から左打者の荒井幸雄も無償で譲り受けた。また、内野手の永池恭男を放出し、巨人から左腕の阿波野秀幸をトレードで呼んだ。この移籍3選手が脇をしっかりと固めた。中根と阿波野は近鉄で、荒井はヤクルトで優勝を経験していたことも大きかった」

関連キーワード

関連記事

トピックス

春の園遊会に参加された天皇皇后両陛下(2025年4月、東京・港区。撮影/JMPA)
《春の園遊会ファッション》皇后雅子さま、選択率高めのイエロー系の着物をワントーンで着こなし落ち着いた雰囲気に 
NEWSポストセブン
現在はアメリカで生活する元皇族の小室眞子さん(時事通信フォト)
《ゆったりすぎコートで話題》小室眞子さんに「マタニティコーデ?」との声 アメリカでの出産事情と“かかるお金”、そして“産後ケア”は…
NEWSポストセブン
週刊ポストに初登場した古畑奈和
【インタビュー】朝ドラ女優・古畑奈和が魅せた“大人すぎるグラビア”の舞台裏「きゅうりは生でいっちゃいます」
NEWSポストセブン
逮捕された元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告(過去の公式サイトより)
「同僚に薬物混入」で逮捕・起訴された琉球放送の元女性アナウンサー、公式ブログで綴っていた“ポエム”の内容
週刊ポスト
まさに土俵際(写真/JMPA)
「退職報道」の裏で元・白鵬を悩ませる資金繰り難 タニマチは離れ、日本橋の一等地150坪も塩漬け状態で「固定資産税と金利を払い続けることに」
週刊ポスト
精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン