1990年代半ばに登場した「援助交際」という言葉に取って代わり、2015年前後に使われるようになった「パパ活」。金銭を介した男女のお付き合いといった意味合いで捉えられることが多いが、当事者たちの声に耳を傾けると、「お金に困っている」というよりも“パパ”への強い依存があるように見える。ジャーナリストの河合桃子氏がレポートする。(前後編の前編)
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食事やデートを共にし、時には肉体関係を持つ対価として男性から金銭を受け取る女性が“パパ活女子”と呼ばれる。コロナ禍による減給や失業で生活苦から始める女性も多いが、彼女たちがパパ活をやめられないのは、必ずしも経済的な困窮が理由ではない。
結婚しても続けたい
昼間は会社員のまどかさん(25歳、仮名)には3人のパパがいる。朝ドラ女優の上白石萌音のようなおぼこい雰囲気にもかかわらず、結婚を前提に交際中の彼氏には内緒でパパ活をしているというギャップに驚かされる。
「私はコロナ禍による生活への影響はとくにないですが、将来に不安を感じ会計士の資格を取るための学校への入学金100万円が作りたくてパパ活を始めました。
交際クラブ(※編集部注/男性と女性のデートをセッティングし、セッティング料を受け取る形態の業種)からの紹介で初めて会ったパパは、“身なりが垢抜けない”とその日に銀座のロエベやフェンディみたいなブランド店に連れて行ってくれて、服にバッグに靴にと買い揃え、美容室でヘアメイクもしてくださいました。
私を変えてくれた。自分の力では到底叶わない“変身”をさせてくれたんです。パパは実の父親と同年代ですが、父以上に社会的な地位も高く視野が広くて話が面白く、頼りになります」