マヂカルラブリー、空気階段、オダウエダ。昨年のM-1グランプリから今年のキングオブコント、THE Wと名だたるお笑い賞レースの優勝者を順に並べたとき、ある共通点があるのをご存じだろうか。実は3組とも、同じ構成作家が担当としてついているのだ。その名は、平島太郎。
「女芸人No.1決定戦 THE W 2021」でオダウエダが優勝を果たした12月13日、お笑いコンビ・オズワルドの伊藤俊介はこんなツイートをしている。〈平島さんラインエグいな!!〉
かくいうオズワルドのメイン担当作家も平島氏。オズワルドも〈平島さんライン〉のど真ん中にいる。今年のM-1グランプリの決勝前、伊藤のツイートを引用する形で、今度はお笑いコンビ・マヂカルラブリーの野田クリスタルがこんなことを言っていた。〈マヂカルラブリー、空気階段、オダウエダ 平島太郎さんが作家担当してるコンビが連続で優勝 これでオズワルド優勝したら平島太郎特集やりそう〉
結果は、錦鯉が涙の優勝を果たしM-1グランプリ2021は幕を閉じた。微妙に成立してないなと思いつつ平島氏に話を伺うと、平島氏は笑いながら答えてくれた。
「M-1は獲れなかったけど、オズワルドは今年ABCお笑いグランプリで優勝してますから(笑)。昨年のM-1、今年のABC、キングオブコント、THE Wで成立したことにしましょう。さらにいうと、僕が単独ライブの構成を担当していた侍スライスも“OBU-1グランプリ2021”という大府市(愛知県)のお笑い大会で優勝してましたし(笑)。
それにしてもオズワルドは惜しかったですね。これまでM-1で優勝しているのは、決勝進出3回目までのコンビがほとんど。9年連続9回目の決勝で優勝した笑い飯さんを除いて、みんな初出場か2回目、3回目で優勝しているんですよ。3回目までで王者にならないと、その後難しくなる。だから、3年連続3回目の決勝だったオズワルドも逆にチャンスだと思っていたんですが……。でもまたワクワクドキドキできる機会が増えたとポジティブに考えています。優勝するまでやってほしいです」
オズワルドは前評判も高く、優勝候補の本命と見られていた。そこにきて“平島ライン”の話題が出たことで、さらにプレッシャーになってしまったということはないだろうか。
「全く無いでしょう(笑)。つい先日も、ラジオの収録のときに『今回のM-1出場者で平島さんが作家やってるコンビって僕ら以外いないですよね? 敗者復活にもいないですよね? じゃあ僕らですね!』って笑ってましたもん。逆に楽しんでた気がします。そもそも伊藤が言い出したことだし。実際、作家の力は関係ないですから」