芸能

紅白座談会・後編 ミソラ失言、仮面ライダーなど、歴史に残るハプニング

紅白

左から芸能リポーターの駒井千佳子さん、日本歌手協会理事長の合田道人さん、芸能リポーターの長谷川まさ子さん(撮影/浅野剛)

 2年ぶりに有観客で行われる『第72回NHK紅白歌合戦』(以下、紅白)。NHKホールが改修工事中のため、2021年は東京国際フォーラムで開催される。紅白の裏と表を取材してきた芸能リポーターの長谷川まさ子さんと駒井千佳子さん。そして、歌手経験もある日本歌手協会理事長の合田道人さんが、最高の紅白について語り合う。1970年代から1980年代にかけての昭和の時代は、紅白歌合戦がまさに国民的行事だった──。【前後編の後編】

駒井:あの頃は私も紅白を見るのが楽しみでした。当時は『輝く日本レコード大賞』(以下、レコ大・TBS系)がまだ大晦日に行われていて、夜9時に終わると、NHKで9時から紅白が始まっていたんですよね。それで、チャンネルをガチャガチャやるとレコ大の衣装のまま紅白に駆けつける歌手もいて、「○○さん、大賞受賞おめでとうございます」と会場で言われたりするのが面白かったし、華やかでしたね。

合田:そうですね。レコ大と連動して紅白が輝いていましたね。

長谷川:レコ大もらって泣いていた人が、紅白の入場行進にいたりして(笑い)。高揚感がありました。本人だけでなく、見ている私たちの側にもありましたからね。レコ大といえば、私がTBSでラジオ番組のアシスタントをしていた時代にレコ大を見に行って、車で帰宅する道すがらラジオで紅白を聴いていたときに、例の加山雄三さんの失言があったんです!

合田・駒井:(同時に)仮面ライダー!!

長谷川:そう。少年隊の『仮面舞踏会』を「仮面ライダー」と、思いっきり言い間違えた。しかも音声だけだったから死ぬほど面白く、事故を起こしそうになるくらい笑いました。

駒井:紅白って生番組だけにそういう歴史的瞬間ってありますよね!! 1984年紅白の“ミソラ失言”のようなね(笑い)。

〈“ミソラ失言”は、第35回(1984年)の紅白で引退を表明していた都はるみがアンコールで『好きになった人』を熱唱した後、総合司会の生方恵一アナが「もっともっとたくさんの拍手を“ミソラ……”」と口走った騒動。この後、生方アナは大阪転勤、翌年退職と、失言をきっかけに人生が一変したといわれている〉

長谷川:1990年紅白で宮沢りえさんが、どこかの屋上からの生中継でお風呂に入って歌ったシーンも忘れられません。

合田:長渕剛さんがドイツ・ベルリンから衛星中継で出場し、17分間独演したのもこの年です。

長谷川:別の場所からの中継って、距離を感じさせますよね。2018年の紅白でユーミンが別スタジオからNHKホールに登場。サザンオールスターズの桑田佳祐さんと踊って頰にチューをした、あのサプライズは感動しましたね。

合田:ハプニングは、紅白は生だからいろいろありますよね。1985年には、吉川晃司が歌い終わってギターを燃やしたこともありましたね。1992年のコンドーム風船ネックレスはモックン(本木雅弘)、2006年のDJ OZMAの女性ダンサーによる裸体風のボディースーツ騒動とか。

駒井:1991年はとんねるずが、パンツ一丁にボディーペインティングで「受信料を払おう」って背中に書いて登場したり。

合田:あれが、紅白出場者で最安値の衣装かも(笑い)。

関連記事

トピックス

佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト