長年、ドラマや映画を中心に活躍し、近年は主演作が立て続けに制作された女優・比嘉愛未(35)。2022年2月には、6年ぶりとなる写真集の発売を控えている。ドラマオタクのエッセイスト小林久乃氏は、話題作が続いた彼女の出演ドラマを見ているうちに、ある共通点に気が付いたという。
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最終回の放送を終えた『日本沈没─希望のひと─』(TBS系)を見ていて、ふと思った。主人公・天海啓示(小栗旬)の、元妻役(放送序盤にて離婚)を演じていた比嘉愛未さん、「あれ? この人、ドラマで不幸な役が多いのでは……?」と。
かといって、彼女はけっして不幸そうな見た目ではない。以前、女性誌のインタビューで「ストイックに体を鍛えるのが好きです」と話しているのを読んでから注目していた。スタイルの良さは並み居る女優のなかでも、目をみはるものがある。加えて、いつもまつ毛エクステンションをきれいに施している様子から察するに、相当美容にも気を遣っているはず。不幸そう……というよりは、その場が明るくなる華やかさなのに、なんでまた役どころだけはこじらせた生き方をしている女性ばかりなのか? その理由を出演作から探ってみた。
『コード・ブルー』の不幸な看護師役が印象的
まずはドラマオタクの記憶の限りで、彼女がテレビドラマで演じた「こじらせ女性」の役を振り返ってみる。
比嘉さんの名前が世に広く知られることになった代表作と言えば、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(フジテレビ系、2008年〜)での冴島はるか役だろう。救命医療の現場で判断の早い、クールな看護師を演じた。一方、2nd season(2010年)では恋人がALSを発症して亡くなり、3rd season(2017年)では同棲していた恋人の子どもを流産。恋人と車の中で再出発に向けて泣きながら話すシーンは泣けた……。なぜ冴島ばかりが不幸なのかとSNSでも話題に。
『恋愛時代』(読売テレビ、2015年)の主人公・衛藤はる役は、離婚した元夫と、いろいろな理由で会うことになり、さらに“ケンカするのは仲のいい証拠”という説を見せつけるかのように、毎度揉めていた。『TWO WEEKS』(カンテレ・フジテレビ系、2019年)では、別れた恋人の子どもを密かに出産して育てているという、こじれっぷり。その後、子どもが危険にさらされることになったというのも役柄ゆえなのか。