来シーズンはプロ野球に3人の新監督が誕生する。中日の立浪和義監督、ソフトバンクの藤本博史監督、そして日本ハムの“ビッグボス”こと新庄剛志監督だ。そのあまりに個性的なパフォーマンスには、球界OBたちも注目し、また期待を寄せている。
「現役時代の新庄は、打席に立つといい匂いがするんですよ。香水をたっぷり振りかけている。髪の毛をなびかせて、スタイルよかった。その一方で、打席では“ちょっと待ってください”と声を掛けてから地面をならしたりしていて、礼儀正しいし、野球に対してはマジメだったよね」
そう振り返るのは、1980年代の広島で正捕手として活躍した達川光男氏だ。本誌・週刊ポスト1月4日発売号掲載の「2022大予言」特集では、江本孟紀氏、中畑清氏、そして達川氏の3人が来季展望を語った座談会を掲載する。具体的な来季の見通しについては本誌記事に譲るが、取材現場での話題はやはり、新庄氏に集中した。
2012年から4シーズンにわたってDeNA監督を務めた中畑氏のほうを見ながら、江本氏が「この人が辞めてから大人しい監督ばかりになった。だから(新庄氏が)目立っているけど、いいと思いますよ」と話しかけたところで達川氏が、「そういえば……」として、こんなことを口にした。
「新庄が現役選手で所属していたくらいの時期に、中畑さんに日本ハムの監督をという話があったけど、それを断わったんですよね? たしかGMが(巨人OBで 元日本ハム監督の)高田繁さんだった頃の話」
そう問いかけられた中畑氏は「断わったんじゃなくて、できなかったんだよ」と応じたうえで、「(ライバル会社の)伊藤ハムのコマーシャルにずーっと出演させてもらっていた男だから、日本ハムの監督はまずいでしょう。本当の話だよ、ネタでもなんでもない」と続けたのだ。