大晦日恒例の『NHK紅白歌合戦』が近づいてきた。白組の司会を2年連続で務めるのが大泉洋(48才)だ。来年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の出演を控える大泉はどんな司会っぷりを見せるのか。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。
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今年も『NHK紅白歌合戦』の季節。今回、私が注目したいのは、司会の大泉洋である。
昨年、白組司会として紅白に登場した大泉は、「けん玉世界記録」挑戦のトップバッターとして、けん玉をマイクに間違えて口元に持っていくボケを見せつつも、皿乗せは見事に一回でクリア。
その後、NHKホールからダッシュでSuperflyが『愛をこめて花束を』を歌う場に駆けつけ、その歌声に「ブラボー!!」と声をあげたり、石川さゆりの『天城越え』に「来ました!!」「さゆり、ありがとー!!」と熱く声援を送るなど、とても白組司会とは思えない自由な動きを見せた…かに見えたが、先日、『あさイチ』に生出演し、実は秒単位で台本が設定されており、アドリブひとつするのもとても大変で、「けん玉マイク」のアドリブも「どうしてもやりたい」と事前に総合司会の内村光良にこっそり話を通していたと告白。
また、「ブラボー」も本来は女性に対しては「ブラヴァー(ブラーヴァ)」とかけるのが正しいらしく、とはいえ、突然、耳慣れない言葉を叫ぶのもどうかと思い、「ボー」と「ヴァー」の中間くらいで声を出していたという。博多大吉には「身についたサービス精神が…」などと言われていたが、実際は、とても気を遣っていたのである。
今年、気になるのは、大泉が来年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に源頼朝役で出演することである。
頼朝といえば、平家打倒のために命をかけて働いた弟・源義経を死に追いやったことで知られる。弟・信行を殺した織田信長、将軍の座を争ったともいわれる弟・忠長を幕命により切腹させた徳川家光とともに、頼朝は“三大憎まれ兄さん”のひとりとも思える。
特に頼朝の場合、義経が兄を慕う美青年と描かれることが多い上に、後日談もなかなかに強烈。奥州平泉で義経を匿っていた大物の藤原秀衡が亡くなると、頼朝は秀衡の息子の泰衡に「義経を討て」と命令。その圧力に屈して、義経を襲撃し、自害に追いやった泰衡を、頼朝は認めるどころか、「これまで義経を匿ってきたことは罪」と討ち取るよう命令…って、頼朝さま、怖っ!!