2021年も年の瀬が押し迫ってきた。新型コロナウイルス感染拡大の影響があり、緊急事態宣言の期間も長く続いた1年であったが、そうした中でも鉄道界隈には多くのニュースがあった。そのうちから、早稲田大学鉄道研究会の会員が投票で選んだ「鉄道10大ニュース」を紹介する。
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【1位】国内唯一の2階建て新幹線「E4系」引退
今年最も会員の関心を集めたニュースは、上越新幹線Maxとき号やMaxたにがわ号で運行されていたE4系の引退である。
E4系は、国内唯一となった2階建て新幹線として運行されていた。2階建てで座席数が多く、中でも16両編成での座席数は1634席と高速鉄道では世界一であり、大量の乗客輸送が可能だった。その反面、速度が出にくいという短所もあり、それも一因となって今年10月1日に惜しまれつつ引退した。
E4系の2階席に乗車すると防音壁より高い所からの車窓の景色が楽しめるため、鉄道ファンのみならず人気の車両であった。また、ホームに停車する姿はまさに「壁」のようであり、乗っても見ても迫力のある車両だった。当会でも多くの会員が惜別乗車をしていた。
【2位】特急踊り子号「185系」引退
第2位にランクインしたのは、東海道線の伊豆方面に直通する特急列車である踊り子号で使用されていた、185系電車の引退である。185系は、通勤用にも使用できる特急車両として開発され、東海道線の踊り子号や、湘南ライナーをはじめとするライナー列車にも使われており、過去には首都圏と北関東を結ぶあかぎ号や草津号などにも使用されていた。
JR東日本における最後の国鉄形特急車両として以前から注目を集めていたが、2021年3月のダイヤ改正により、踊り子号は後継のE257系に統一され、185系は定期運行を終了した。現在では臨時列車として運転されているが、座席の予約は即完売するなど、鉄道ファンからの人気は依然として高い。当会会員も踊り子号としての最後の走行を見届けるべく、沿線で見送ったりラストランに乗車したりしていたそうだ。