12月23日に女子フィギュアスケート元日本代表の村主章枝(41)が自身のInstagramにアップした、岩の上でジャンプする写真が「驚異のジャンプ力!」「現役に復帰して」などと話題になっている。同写真は荒野が広がる壮大な景色の中で撮られたもので、「ユタ」というハッシュタグがついている。「今はアメリカを拠点に生活している」という村主本人に話を聞いた。
「フィギュアスケートのプログラムを作る振付師やコーチとして、2018年からラスベガスを拠点に活動しています。カナダのワーキングビザでスポーツクラブに所属してコーチをしていましたが、アメリカのグリーンカードとの兼ね合いもあり、日本に近い西海岸で活動場所を探しました。現役時代からアイスショーのプロデュースをしたいという夢がありましたが、ラスベガスはエンターテイメントショーの街ということで、スケートを教えながらショーについても勉強しようと思って拠点にすることを決めました。
今私が教えている生徒は、アメリカ人とアメリカ在住の日本人選手です。将来の五輪選手を目指す4歳から、“アダルトスケーター”の60歳の方までいます。アメリカはジュニアからアダルトまで各世代の大会が多くあり、ジュニア女子の層が厚い日本と違って競技年齢の幅が広いんです」
コロナが少し落ち着いたタイミングでは、生徒に直接会って教える機会も増えたという。
「以前は想像もしなかったことですが、ロサンゼルス、テキサス、オハイオ、デンバーとアメリカ各地にいる生徒のところを飛び回るようになりました」
日本と違ってリンクの環境が確保され、時間に追われることなく練習やレッスンに集中できるというが、アメリカ生活ならではの大変さはあるようだ。
「基本は自炊ですが、同じ野菜でも日本のほうが質は良い。やはり日本はいいですね。12月に入ってから車上荒らしに遭って、スケートシューズを盗まれてしまったことも。振り付けに行くのにシューズがなくて困りました。でもくよくよしていてもしょうがないので、明るくやっています。ラスベガスのカジノには行ったことはありますが、ギャンブルはやらないですね。私の人生が充分にギャンブルなでのもういいかなって(笑)」
現役時代、ライバルとしてメディアに取り上げられていた荒川静香(40)との関係について聞くと、こう答えた。
「現役中は彼女がいたから頑張れました。彼女は難易度の高いジャンプの精度や柔軟性が高かったので、彼女を目標にやってきました。自分よりはるかに高い能力がある人が近くにいたことで勉強させてもらえたし、努力できたと思います。
だから、彼女の引退後は自分を鼓舞させるのに苦労しました。本来なら私のような能力の者が立ち向かえる相手ではなかったけど、彼女と一緒に戦えたことで、きつい練習も乗り越えられたと思います」