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『ザ・ベストテン』生歌・生演奏が基本 中継でも生バンドにこだわる

黒柳徹子の司会でおなじみの『ベストテン』(写真は黒柳徹子のインスタより)

黒柳徹子の司会でおなじみの『ザ・ベストテン』は生歌にこだわった(写真は黒柳徹子のインスタより)

 20世紀を代表する音楽番組と言えるのが、黒柳徹子の司会でおなじみの『ザ・ベストテン』(TBS系)だろう。1981年9月17日放送回では視聴率41.9%という驚異的な数字を叩き出し、もはや伝説となっている。

 毎週ヒット曲をランキング化して発表する同番組では、スタジオに来られない歌手を全国津々浦々まで追いかけ、現地で歌ってもらったのも醍醐味だった。同番組元ディレクターの宇都宮荘太郎さん(68才)は話す。

「番組開始当初は、国内中継でさえ、当時の日本電信電話公社と事前交渉し、時間限定で回線を確保しなければ簡単にはできない時代でした。

 時間がずれたら回線が途切れるリスクがある状況下にもかかわらず、この番組は、新幹線や駅のホーム、空港の滑走路などで歌ってもらう離れワザの生中継を数多く敢行しました」

 番組スタッフや中継先の地方局の努力と苦労があって、臨場感ある映像が生まれた。芸能ジャーナリストの渡邉裕二さんが言う。

「全国的な生中継にはTBS系JNNの地方系列局の協力が欠かせません。全国放送の音楽番組は、地方局の制作陣のモチベーションも上がって、スタッフ育成や制作力アップにもつながった。これも“ザ・ベストテン効果”です」

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