シニア世代に急増中の脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭くなった結果、内部の神経が圧迫され、痛みやしびれを引き起こす病気。放置していると寝たきり生活をも引き起こす。「しばらく安静にしておけば、いつか治るはず」といった甘い考えはすぐ捨て去ろう。回復に向け、素早く正しいアクションを起こすのが最善の道なのだ。今回はQ&A形式で、さまざまな疑問に答える。
Q .症例チェックをしたら、自分はどうやら脊柱管狭窄症のようだと気付かされた。一度医師に診てもらおうと思うが、どの診療科へ行けばいい?
A. まずは整形外科へ。その後、MRI(磁気共鳴断層撮影)など詳細な検査が必要になったとき、手術すべきときは、大きな病院を紹介されることも。
Q. 先日「すべり症なので手術を」と医師に勧められたものの、自分では脊柱管狭窄症の症状にも当てはまっている気がして不安だ。ほかの病院で診察を受け直したいし、できれば手術をしない保存療法に切り替えたい。そこまで医師に相談しても許される?
A. すでに診察を受けた医師とは別の医師に意見を求める「セカンド・オピニオン」の考えが広まってきた。信頼できる医師と出会えたら、症例診断のほか今後の治療方法も含めての相談はもちろんOK。ただし、手術をしたほうが改善を見込める可能性もあることを忘れずに。
Q. 80歳を超えて脊柱管狭窄症を発症。高齢だが、運動療法をやってみても本当に大丈夫?
A. どの年齢の人でも、毎日適度な運動を続けているほうが健康を維持できる。脊柱管狭窄症の発症は加齢によって増加するため、当然、高齢者の発症者は多い。骨の脆さや筋力の衰えに注意を払いつつ、自分に合った無理のない運動を選んで脊柱管狭窄症の改善を目指していこう。
Q. 最近、腰に違和感がある30代男性。まだ若いので、脊柱管狭窄症の可能性はかぎりなく低い?
A. 若くても脊柱管狭窄症になる人はいる。症状が出ているなら、ほかの病気の可能性もあるので、一度病院で検査を。もし脊柱管狭窄症は発症していなかったとしても、安心は禁物。若いうちから脊柱管の大切さを知っておき、腰痛予防のための運動習慣を身につけて。