毎日を快適に過ごすには、ストレスこそがいちばんの敵。身体的なストレスが毒なのはもちろん、心のストレスも立派な毒だ。あらゆるストレスは、体内で活性酸素を生み出し、自律神経のバランスを崩して、さまざまな不調を呼ぶともいわれている。恵比寿形成外科・美容クリニック院長の西嶌順子さんはいう。
「活性酸素とは、本来、感染防御や情報伝達の調整など、体に有益に働くものです。強い殺菌力で体内に侵入してきた細菌を殺す役割を担っていますが、増えすぎると細胞まで傷つけ、それがシミやしわ、がんなどの原因になる。そのほか、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病にもつながるとされています」(西嶌さん・以下同)
活性酸素は心理的なストレスだけでなく、激しい気温差や大気汚染といった環境的なストレス、紫外線、食品添加物、激しい運動、飲酒や喫煙などでつくられる。また、年齢を重ねるほど、活性酸素を除去する能力も落ちるという。
「活性酸素の除去には、抗酸化作用のある食品の摂取が不可欠です。代表的なものは、野菜、果物、いも類に豊富なビタミンC。そして緑黄色野菜に多いビタミンA、青魚などに豊富なビタミンE。これらは合わせて“抗酸化ビタミン”“ビタミンACE”などと呼ばれ、同時に摂取することで相乗効果が期待できます。
また、かぼちゃはこれら3つの抗酸化ビタミンを豊富に含んでいます。緑黄色野菜や果物には、抗ストレスホルモンの合成に役立つカロテノイドも豊富なので、積極的に摂ってほしい」
特にビタミンCは体内で生成されないので、毎日欠かさずに摂取することが大切だ。だが、ビタミンCは、果物やいも類など、比較的糖質の多いものに含まれているので、糖質制限中の人は、積極的に摂取しづらい。管理栄養士の菊池真由子さんはいう。
「いちごなら、ほかの食材よりも糖質を気にせずビタミンCを摂取できます。果物の中では糖質量が低く、不溶性食物繊維のペクチンも豊富で、腸内環境の改善にも役立ちます」(菊池さん)