2006年以降、中途失明の原因は、糖尿病網膜症に代わり緑内障が第1位となり、「厚生労働省2017年度研究報告書」によれば、中途失明の28.6%が緑内障だった。高齢者の人口増加に伴い近年急増している緑内障とは、どれほど危険な病気なのか。
緑内障とは、眼圧の高まりで視神経乳頭部が圧迫されて視神経がダメージを受け、視覚情報が脳へ送られなくなり、視野が欠損していく病気である。
その発症リスクは40代以上で、家族・近親に緑内障患者がいて、強度の近視であり、頭痛持ちや冷え性であるほど高いとされる。
以下の緑内障セルフチェックシートで多くの項目が当てはまる人は、医師の診察を受けてほしい。
【緑内障発症リスクの高い人と主な症状】
□親や兄弟など近親者に緑内障患者がいる
□近視であったが、最近とくに進み始めた
□年齢が40歳以上である
□高血圧、糖尿病の持病がある
□細かいことを気にして、ストレスをためやすい性格である
□パソコンやスマホを使用する頻度が多く、時間が長い
□すぐに目が疲れて、見えにくくなることが多い
□健康診断での眼底検査をしばらく受けていない
□視野がせまくなり、つまずいたり、人とぶつかったりするようになった
□新聞や雑誌の文字、テレビの画面などが一部欠けて見える
*症状のレベル(当てはまる項目数)
1~2項目当てはまる=緑内障のリスクがある
3~4項目当てはまる=緑内障のリスクが高い
5項目以上当てはまる=すぐに眼科を受診しよう
※週刊ポスト2022年2月4日号