近年増えている目のトラブルの1つがドライアイだ。スマホ、パソコンといった電子機器の過度な使用やエアコンによる空気の乾燥はドライアイの原因となる。ドライアイを防ぐために有効だとされているのが「ホットアイ」だ。
体温よりやや高い40~43℃のお湯で軽く絞って温めたホットタオルを、1~5分くらい目に当てる「ホットアイ」。さらに、10回程度、両手を擦り合わせて手を温め、その手のひらを丸めて、閉じた目全体を30秒~1分ぐらい包み込むように覆う「パームアイ」で、目を温めることができる。
疲れた目を温めるホットアイは気持ちが良いだけでなく、涙の中に油を分泌するマイボーム腺の作用を促す効果がある。目を温めることで油分が多く溶け出した涙は、より渇きにくい涙となり、ドライアイを防止してくれるのだ。
また、治療のために目薬を投与する場合だけでなく、疲れ目やドライアイの予防に市販されている目薬を点眼する人も多い。しかし、誤った目薬のさし方をしている人もまた多い。正しく効果的な点眼を心がけよう。
まず下まぶたを軽く引き、まつげに容器が触れないように点眼。目を軽く閉じ、目薬が鼻に流れないように約1分間目頭を押さえる。目に強くティッシュを押し当てるのではなく、溢れ出た分だけを軽く拭き取ること。
最後に、目の周りの血流をアップできる「まぶたマッサージ」のやり方を紹介しよう(眼球を押さないように注意)。
■まぶたのキワ
(1)まぶたの縦方向に走っているマイボーム腺を人差し指でやさしくなでる
(2)まぶたの外側を上から下へ10回、下から上へ10回ずつやさしくなでる
■目頭から目尻へ
(1)目の周りの血流に沿って、人差し指で上まぶたを目頭から目尻へなでる
(2)下まぶたも同じように目頭から目尻へ10回ずつやさしくなでる
■まぶたをつまむ
(1)上下のまぶたを軽くつまんで、離す。これを10回ずつ繰り返す
(2)強くつまむとまぶたの下垂の原因になるので、やさしくつまむ
※週刊ポスト2022年2月4日号