舞台での活躍も目立つ。2004年に野田秀樹作・演出『透明人間の蒸気』で久しぶりに共演した大沢は、宮沢の“変化”を感じた。
「髪はバッサリショートで、折れそうなくらいに痩せていたけど、発しているオーラには凜とした強さを感じました。『久しぶりー!』なんて言い合って、昔と変わらない明るいりえちゃんだったけど、10代の頃の太陽みたいな輝きというより、月のようなしっとりとした光を放っていた。芝居に打ち込む姿からもストイックさを感じました。いろんな経験をして落ち着きだけでなく、品格のようなものも併せ持っていました。やっぱりすごい人だなって、いまでも憧れの存在です」(大沢)
杉田氏は、宮沢の今後にこう期待を寄せる。
「生まれながらの女優。ずっと女優。そしてやがて大女優になる人。非常に高いレベルの演技を要求されても、それに応えるのと同時に、超えていくような力がありますよね。一歩抜きん出ている、なんてもんじゃない。二歩くらい抜きん出ている。日本を代表する大女優になるでしょう」
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では北条時政の妻・りくを演じる宮沢りえ。一見可憐な姿のりくが悪女として暗躍するまでを宮沢はどう演じるのか。ますます目が離せない。
※週刊ポスト2022年2月11日号