「中和抗体を接種後1週間目に獲得できるうえ、天然痘ワクチンと同様に終生免疫獲得も期待できます。今は来春予定のヒトへの治験開始に向け、準備を進めているところです。ただ開発費用の不足から、計画が遅れる可能性があります」(小原特別客員研究員)
今後も承認済みワクチンは3か月に1回程度のブースター接種が必要になる、と指摘する医療関係者が多い。しかも接種費用は1回あたり、総額1兆円との試算もある──。
この現状を鑑み、政府は国産の生ワクチン開発に理解を深め、予算等を含めた厚い支援に取り組むべきだろう。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2022年2月11日号