国際情報

海外でのコロナ対策 米・足裏消毒、仏・マスク交換、香港・排水管に水

アメリカでは配達用ロボットが活躍(写真/アフロ)

アメリカでは配達用ロボットが活躍(写真/アフロ)

「新型コロナウイルスの感染防止と廃棄物処理のため、すべての会場にハイテクツールを配置する」。そう宣言したのは北京五輪の大会組織委員会だ。なかでも目立つのが「ロボット」の獅子奮迅ぶり。

 各国報道陣が集う北京市内のメディアセンターでは、ロボットバーテンダーがアームをカクカクさせてドリンクをシェークし、掃除ロボットがせっせと床をモップ掛け。ホテルではロボットが配膳するルームサービスが動き回る──。

 各家庭でハイテクロボを導入するのは現実的ではないが、日本人が見落としている次のような感染対策なら、すぐにでも導入したいところ。

 まずはアメリカ。手洗いは日本人の十八番だが、アメリカ人は「足の裏」を気にする。

「家に入る前に靴の裏を消毒する人は多い。空気中を漂うウイルスも、そのうちに地面や床に落ちるので、自ずと足元にはウイルスがたまる。それを家の中に持ち込まないように、玄関前で靴専用の紫外線照射マシンを使ったり、アルコールを噴射したりしています」(在米ジャーナリスト)

 靴を脱ぐ施設を使う人は、替えの靴下を持ち歩き、頻繁に取り替える人が多いそうだ。フランスでは頻繁にマスクを替えるという。

「防護効果の高い手術用のサージカルマスクでも、連続してつけるのは『4時間まで』と公的団体が規定しています。昼食を挟んで丸一日外出するときは、ランチの後にマスクを替える人がたくさんいます。“翌日も同じマスク”なんてもってのほかです」(フランス在住のジャーナリスト・羽生のり子さん)

 そのマスクに「ひと手間」を加えたのが漢方の本場・中国だ。

 中国医学では、発熱性急性伝染病を「温病」と呼ぶ。『温病予防のためのレシピ』という中国の古書には、温病の治療薬「タスサン(屠蘇散)」の記述がある。中国の研究所はそのタスサンを改良して「防疫マスクパッチ」を開発。

「そのパッチをマスクの内側に貼ることで芳香が鼻から入り体全体を温める効果があるとされます。さらに呼吸器の免疫力を高め、鼻炎や鼻詰まり、咳による風邪を防ぎ、気を整えてデトックスする効果も期待できるといわれています」(中国人ジャーナリスト)

 鼻やのどの粘膜を保護するために、マスクの中にアロマスプレーなどをしみ込ませたガーゼを入れるなどの工夫は真似できそうだ。香港では、ウイルスの侵入口として意外な場所が注目されている。

「排水管のUトラップに常に水を注ぎましょう」

 そう呼びかけるのは、香港政府の衛生署衛生防護センター。ウイルス感染を防ぐためには、排水管に水を注ぐことがポイントだというのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ犯から殺人犯に》「生きてたら、こっちの主張もせんと」八田與一容疑者の祖父が明かしていた”事件当日の様子”「コロナ後遺症でうまく動けず…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「本人にとって大事な時期だから…」中居正広氏の実兄が明かした“愛する弟との現在のやりとり”《フジテレビ問題で反撃》
NEWSポストセブン
デフサッカー男子日本代表が異例の活動中止に…(時事通信フォト)
【デフリンピック半年前の騒動】デフサッカー男子日本代表が異例の活動中止「監督は聴覚障害に理解があるはずでしたが……」 ろう者サッカー協会が調査へ
NEWSポストセブン
長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督からのメッセージ(時事通信フォト)
《長嶋茂雄さんが89歳で逝去》20年に及んだ壮絶リハビリ生活、亡き妻との出会いの場で聖火ランナーを務め「最高の人生」に
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「兄として、あれが本当にあったことだとは思えない」中居正広氏の“捨て身の反撃”に実兄が抱く「想い」と、“雲隠れ状態”の中居氏を繋ぐ「家族の絆」
NEWSポストセブン
今年3月、日本支社を設立していたカニエ・ウェスト(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストが日本支社を設立していた》妻の“ほぼ丸出し”スペイン観光に地元住人が恐怖…来日時に“ギリギリ”を攻める可能性
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《子どもの性別は明かさず》小室眞子さんの第一子出産に宮内庁は“類例を見ない発表”、守谷絢子さんとの差は 辛酸なめ子氏「合意を得るためのやり取りに時間がかかったのでは」
NEWSポストセブン
現在、闘病中の西川史子(写真は2009年)
《「ありがとう」を最後に途絶えたLINE》脳出血でリハビリ中の西川史子、クリニックの同僚が明かした当時の様子「以前のような感じでは…」前を向く静かな暮らし
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
六代目山口組の新人事、SNSに流れた「序列情報」 いまだ消えない「名誉職」に就任した幹部 による「院政説」
NEWSポストセブン
元女子バレーボール日本代表の木村沙織(Instagramより)
《“水着姿”公開の自由奔放なSNSで話題》結婚9年目の夫とラブラブ生活の元バレーボール選手の木村沙織、新ビジネスも好調「愛息とのランチに同行した身長20センチ差妹」の家族愛
NEWSポストセブン
宮城野親方
何が元横綱・白鵬を「退職」に追い込んだのか 一門内の親しい親方からも距離置かれ、協会内で孤立 「八角理事長は“辞めたい者は辞めればいい”で退職届受理の方向へ」
NEWSポストセブン