オフのFA市場には参戦しなかったものの、外国人補強には積極的だった巨人。今年は野手ではメジャー通算96本塁打、98盗塁で昨年もピッツバーグ・パイレーツで107試合に出場したグレゴリー・ポランコ、2年連続でアメリカの独立リーグで本塁打王とMVPに輝いたアダム・ウォーカー、投手ではメジャー通算28勝のマット・アンドリースを獲得。メジャー通算46勝のマット・シューメーカーとも契約間近と言われている。そうなれば、今年の巨人は外国人の5枠を8選手が争う形になる。プロ野球担当記者が話す。
「原辰徳監督も期待はするでしょうが、計算はしてないと思います。特に、野手は慎重に見極めるでしょう。なにせ、通算15年の監督生活で巨人が自前で取ってきて活躍した外国人野手はほとんどいないのが現実ですからね」(以下同)
原監督が就任した2002年、巨人は開幕直前にクレスポと契約。しかし、わずか24試合出場で打率1割2分2厘と低迷。シーズン終了間際にひっそりと退団が発表された。翌年は開幕後に元ヤンキースのレイサムを獲得。サヨナラ逆転2ランを放つなど活躍する場面もあったが、5月のヤクルト戦(福岡ドーム)でアウトカウントを勘違いして守備位置のレフトで捕球したボールをスタンドに投げ入れ、相手の得点に結びつける大チョンボもあった。
「日本の他球団での実績がなく、巨人が自前で取ってきた外国人野手を見ると、原監督の元で100試合以上に出場して3割を打ったのは2013年のホセ・ロペスだけです。ボウカーは同年に105試合出ていますが、2割6分2厘、14本塁打と平凡な成績でした。その3年前のエドガーも100試合には到達しましたが、2割6分3厘、12本塁打と助っ人としては物足りなかった」
そうした中で、2007年のホリンズは124試合に出場し、勝負強い打撃を見せたように見える。ただ、成績は2割5分7厘、12本塁打で定位置は8番だった。レスリー・アンダーソンは2014年に3割1分9厘、15本塁打と活躍したものの、87試合出場に留まっている。
「球団も自前で取ってもパッとしないと認識しているのか、2000年代に入ってからはペタジーニ(前ヤクルト)、ローズ(前近鉄)、ラミレス(前ヤクルト)、クルーズ(前ロッテ)、マギー(元楽天)、ゲレーロ(前中日)など他球団で活躍した選手に頼ってきました。最近ではウィーラーが(前楽天)に助けられましたよね」