東京・新宿の歌舞伎町界隈で、「やっと捕まったんだ」といった声があちこちから聞こえてくる。1月28日、警視庁少年育成課は、中学1年生の少女(13)とラブホテルでみだらな行為をしたとして、住所不定無職の水野泰宏容疑者(24)を青少年健全育成条例違反の疑いで逮捕した。
水野容疑者はSNS上で「雨宮ただくに」を名乗り、歌舞伎町に集う若者の間では有名人だったという。
「歌舞伎町の複合施設、新宿東宝ビルの横でたむろする少女たち、通称『トー横キッズ』のカリスマで、自ら“トー横の王”を自称していました」
そう語るのは、歌舞伎町に詳しいライターの佐々木チワワ氏だ。
「水野は2018年頃からトー横で踊る動画をSNSに投稿して、知名度を上げていきました。やってることはただ踊ってるだけなんですけど、ツイッターやTikTokでの拡散力がすごくて、いつのまにかアイドルみたいになっていた。
トー横はネットカルチャーと密接で、コミュニケーションもSNSありき。お互いハンドルネーム(ネット上の名前)で呼び合う文化なので、SNS上の存在感がそのままリアルに反映されやすいんです。特に水野は『俺は王だ』とか目立つ発言ばかり投稿していたので、注目を集めやすかった」(佐々木氏)
水野容疑者がトー横キッズを口説く手口も、SNSを介したものだったという。全国紙社会部記者が語る。
「投稿した動画に『いいね』をつけた女の子に、直接ダイレクトメッセージを送るのが彼のやり方です。『かわいいね』『会おうよ』とメッセージを送るんです。トー横界隈では有名人なので、少女たちもアイドルに会うような感覚で付いて行ってしまう。複数の少女たちが取り巻きのようにいた」