広島からFA移籍して4年目を迎える巨人の丸佳浩が正念場に立たされている──。2019年からの連覇に貢献した優勝請負人も、昨年は不調による二軍落ちを経験。9月には9打数連続空振り三振を喫するなど調子が上がらず、打率2割6分5厘と低迷した。
レギュラー選手として、シーズン通して戦ってくれるはずだという期待が大きかった分、不振に陥った時は、チームへの影響も大きい。プロ野球担当記者が話す。
「昨年、巨人が優勝を逃したことについては、様々な要因があるでしょう。後半戦に先発陣を結果が出ないのに中5日で回し続けたこと、中田翔を日本ハムから獲得して詳しい説明もないままいきなり一軍で使ったことなど、複数あると思います。そうした批判は主に原辰徳監督や中田に向きましたが、丸の不振も原因の1つでした」(以下同)
昨年の巨人は12試合連続3点以下を記録するなどシーズンを通して、なかなか打線が上向かなかった。それは丸の不振と直結していた。
「丸と言えば、出塁率の高さに定評がありましたが、ここのところ選球眼が悪くなっている。広島の3連覇に貢献してMVPを獲得した2018年は566打席で130四球選んでいましたが、昨年は457打席で63四球まで下がっています。今年の4月で33歳とまだ衰える年ではありませんが、2011年から11年間もレギュラーで試合に出続けている疲労が蓄積しているのかもしれません」
はたして今シーズン、丸はレギュラーの座を死守することができるのか。かつて巨人にFA移籍してレギュラーを張った後、ポジションを奪われた選手といえば清原和博や広沢克己、江藤智、小笠原道大らがいる。彼らにも共通する「疲労蓄積」のサインが出ていた。