この2年、セ・リーグでは激しい本塁打王争いが繰り広げられた。一昨年は巨人・岡本和真が31本とヤクルト・村上宗隆を3本差で振り切って初の栄冠を手にし、昨年は2人が39本でタイトルを分け合った。今年2人は40本を飛び越えて45本、さらには50本という大台も期待されている。昨年、岡本と村上はともに9月下旬に38号を放ったが、残り1か月で1本しか打てず、40の大台には達しなかった。プロ野球担当記者が話す。
「当時と今では試合数が違うとはいえ、高卒新人最多の31本を打った清原和博(西武)、12年連続20本以上を放った原辰徳(巨人)も40という数字には届かずに現役生活を終えた。それくらいハードルが高いですし、日本人選手の50本以上は今まで5人しか記録していない。それでも、2人の順調な成長ぶりを見れば、ファンは胸が躍るでしょう」(以下同)
過去にシーズン45本以上の本塁打を放った日本人選手は14人いる。その中で、一軍で150打席以上立った年を1年目と計算した場合、何年目にキャリアハイを記録しているのか調べてみた。(以下、選手名(年)本塁打数、年数、所属球団の順)
田淵幸一(1974年)45本 6年目 阪神
村田修一(2008年)46本 6年目 横浜
藤村富美男(1949年)46本 5年目(※)阪神
西沢道夫(1950年)46本 4年目 中日
松中信彦(2005年)46本 7年目 ソフトバンク
中村紀洋(2001年)46本 8年目 近鉄
山川穂高(2018年)47本 3年目 西武
中村剛也(2009年、2011年)48本 5、7年目 西武
掛布雅之(1979年)48本 6年目 阪神
松井秀喜(2002年)50本 10年目 巨人
小鶴誠(1950年)51本 7年目 松竹
落合博満(1985年)52本 6年目 ロッテ
野村克也(1963年)52本 8年目 南海
王貞治(1964年)55本 6年目 巨人
【※藤村はプロリーグ1年目の1936年から参加し、150打席以上立ったシーズンもあるが、1939年から1942年までは兵役のために試合に出場できなかったため、1944年から計算(太平洋戦争のため1945年は公式戦なし)】
実質3年目の山川、10年目の松井もいるが、6~7年目が最も多くなっている。実質4年目の村上、実質5年目の岡本はまだまだ伸びる可能性があるだろう。