芸能

花田優一が「コメント欄閉鎖」に見解 ネット世界で暴走する者たちへ

ネットの書き込みで暴走する人たちに警鐘を鳴らした花田優一氏

ネットの書き込みで暴走する人たちに警鐘を鳴らした花田優一氏(撮影/藤岡雅樹)

 元横綱・貴乃花(花田光司氏)の長男で靴職人・タレントの花田優一氏(26)。父親との間に生じている行き違いや、歌手やアート、最近は俳優業まで多方面で活動することへ何かと世間の反発を受けがちな優一氏。インターネット上で頻繁に“炎上”する有名人として認知している人も多いのではないか。近年はネットニュースの「コメント欄」で目に余る書き込みが溢れた際にコメント欄が閉鎖されるケースも出てきた。誹謗中傷を書き込まれる当事者である優一氏が、自らの見解を語った。

 * * *

 ネット社会と言われるようになってから、どれだけこの世界が豊かになったのだろう。その一方で、インターネットという新世界の中でどれほど匿名の加害者が生まれたであろう。名前も素性も明かさず、他人の人生を捻じ曲げることに加担した人間はこの世に、何億人存在しているのだろうか。

 そして、ニュースポータルサイトのコメント欄ではサイト運営側の規制が厳しくなり、時に中傷コメントが殺到した記事については閉鎖せざる得ない状況があることを、ネットに埋もれた皆さんはご存知だろうか。

 iPhone3Gが日本で発売されたのは、僕が中学1年生の時(2008年)だ。今となっては子どもが携帯を持つことは当たり前だが、ポケベル世代の親に育てられた僕らは、中学校に上がるタイミングでやっと、携帯を買ってもらえるのが平均的だった。たしか僕が小学生に上がるかどうかの頃のはずだ、パコッと折りたたまれるガラケーにカメラが装備されるようになった。街中では、カシャっと鳴る大きめのシャッター音がよく聞こえた。僕は、その頃の食卓での会話を鮮明に思い出すのだ。

「携帯にカメラなんてついたら、まともに生活なんてできないぞ」

 いきなりカメラを向けられ、その写真を世間に晒される恐怖と日々戦っていた両親の、鬼気迫る表情は今でも忘れない。携帯電話にカメラがつき、インターネットを見られるようになり、スマートフォンという異次元が当たり前になり、携帯電話という小さな電話機は、電話をするという目的を忘れるほどに、便利に生活に食い込んできたのだ。

 インターネットが生活と共存するようになって、人々は地球の裏側で起きたことを一瞬で知る事ができるようになった。ニュースに意見を述べられるようになった。デモを起こさなくてもネット上で皆が立ち上がれば、世界は変わるようになった。有名人はネット上で宣伝ができるようになり、メディアはネット上で読者を獲得できるようになった。そして媒体となったポータルサイトには多くの人が集まった。

 しかし、ネット社会という大きな世界には、明確な法律が存在しなかった。悲しいことに法が無い社会では、時に民衆は歯止めが効かなくなってしまうのだ。自由で豊かさの泉であったはずのネット社会は、集団リンチも人の命を絶たせるほどに追い詰めることも出来てしまう無法地帯と化してしまった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン