明るくパワフルに、おいしい時短料理を披露する姿が、若い世代からも人気の料理愛好家兼シャンソン歌手の平野レミさん。長男・唱さん(人気ロックバンド「TRICERATOPS」のボーカル兼ギター)の妻で女優の上野樹里さん、会社経営の次男・率さんの妻で食育インストラクターの明日香さんとの仲の良さでもよく知られている。嫁と姑が仲良くするのは難しいもの。うまく付き合える秘密は、レミさんの子育てにあるようだ。2月に『おいしい子育て』(ポプラ社)を出版したレミさんに聞いてみた。
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こんな子どもに育てよう、なんて考えは何もなかったですよ。子どもが小学生の頃は、とにかく「友達といっぱい遊びなさい」と言っていたくらい。外へ遊びに行けば元気になるし、お腹も減るし、夜はよく眠る。つまり、“よく育つ”わけ。だから、学校から帰ってきたら、「早く外へ行って友達と遊びなさい」と。2人とも近所の公立学校へ通わせたのが、とても良かったと思います。電車に乗らなくても、すぐ近くに友達がたくさんいるし、私も息子のお母さんたちと仲良くなりやすかったから。
何でもいいから「好きなことをやりなさい」と自由に育てたと思います。だから、子供たちはずっと好きな絵を描いたり、音楽を聴いたりしていましたね。それを、「いい加減、もうやめなさい」とは言いませんでした。
息子たちが幼い頃は、何でも食べるように工夫はしました。幼い子ってピーマンやニンジン、シイタケとかが苦手だから、原形がわからないくらい細かく切って、子供が好きなハンバーグの中に入れたりしていました。それが食べられたら、もう少し大きめに切って食べさせてみる。食べられたら「いい子だね!」って褒めて褒めて。おかげで、息子は2人とも好き嫌いなく、何でも食べられるようになりました。
反抗期もありましたよ。中学生の頃、音楽の授業の保護者参観に行ったとき、私が音楽にのって拍子をとったり、子どもたちのことを「かわいいね、かわいいね」って言ったりしてたら、子どもたちがみんな後ろにいる私の方を見るのよ。家に帰ったら息子に「なんでほかのお母さんみたいに、おとなしくしててくれないんだ!」って怒られちゃって。「いいじゃん! 何でいけないのよ! 楽しかったんだからいいでしょ」って言い返しちゃいました。