政府の広報動画に出演する河野氏と堀内氏(時事通信フォト)

政府の広報動画に出演する河野氏と堀内氏(時事通信フォト)

 夫・光一郎氏は山梨県を中心に鉄道、バス、遊園地「富士急ハイランド」などのリゾートを経営する富士急グループの総帥、夫の父は労働大臣や通産大臣を歴任し、宏池会(現在の岸田派)会長を務めた堀内光雄氏だ。義父の地盤を継いだ堀内氏はいわば「岸田派のプリンセス」と言っていい。

 昨年の自民党総裁選では“プリンセス”としての存在感を示した。岸田氏の総裁選届出人を務め、こちらも宏池会会長だった加藤紘一氏の娘・鮎子氏(代議士)とともに岸田氏の付添人として両脇を固めて当選の瞬間を見守った。

 元時事通信政治部長で政治ジャーナリストの泉宏氏が指摘する。

「岸田氏は若手議員の頃、加藤の乱【*】に加わって造反組となったが、その後、堀内派に入れてもらった。彼女は自民党の党員・党友獲得数で毎年1位か2位と多くの党員票を持っている。もちろん富士急のバックがあってのことでしょうが、その力で岸田氏は総裁選党員投票で山梨の3票の枠を独占できた。総裁選の論功行賞と堀内家への恩返し、さらに女性重視をアピールするために大臣に起用された」

【*2000年11月に第2次森喜朗内閣打倒を目指し、自民党の加藤紘一氏、山崎拓氏らが起こした倒閣運動】

“情実人事”そのものだ。

かつては皇太子妃候補

 堀内氏は名門出身の“お嬢様”だ。

 父は富国生命社長、父方の祖父は日本開発銀行総裁や日本航空会長などを歴任して「財界四天王」と呼ばれた小林中氏。母方を辿ると大久保利通の5世の孫で、吉田茂・元首相や麻生太郎・副総裁とも縁戚にあたる。

 幼稚園から大学まで学習院で学び、大学時代は秋篠宮皇嗣の同級生。当時、「皇太子(今上天皇)のお妃候補」にも名前があがったことがある。現在、夫との間に2男がいるが、長男は佳子さまの“婿候補”として取り沙汰されたこともある。

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