オミクロン株大流行を招いた岸田内閣のワクチン・ブースター接種(3回目の追加接種)の遅れ、その“無能の象徴”として批判の矢面に立たされているのが堀内詔子・五輪相兼ワクチン担当相だ。
何しろ国会答弁はしどろもどろ。簡単な質問にも答えられず、役人が作った資料をめくりつづけ、その資料も読み間違える。
見かねた自民党の先輩議員たちから、「聞かれたことだけ簡潔に答えればいい」と忠告を受けても、答弁に立つとフリーズし、岸田文雄・首相や後藤茂之・厚労相が代わりに答弁する場面が就任以来続いている。
当事者意識がないから弁解も多い。
小池百合子・東京都知事が岸田首相に追加接種の前倒しを要請した際には、堀内氏は翌日の会見で「接種しなければならない人が圧倒的に増えますよね。(8か月から6か月に)2か月前倒しすることによって接種体制をとるのが大変になってくる」と否定的だった。
だが、批判を浴びた岸田首相が高齢者などへの前倒し接種の方針を決めると、堀内氏は一転、「私は一斉に6か月に拡大したほうが良いと主張した。だが、配送量との兼ね合いもあった」と弁解したことが報じられている。
ついには岸田首相が官邸で開いたワクチン対策会議にも呼ばれなくなり、いまや“みそっかす大臣”扱いされているのだ。
なぜ、彼女がコロナ対策の要となるワクチン担当相に起用されたのか。
堀内氏は2012年総選挙で初当選して現在当選4回(山梨2区)、厚生労働政務官、環境副大臣を経て議員経験わずか10年で大臣に抜擢された。