2月21日、西郷輝彦さんの所属事務所が、《西郷輝彦に関するご報告》と題した文書を発表した。
《これまで西郷輝彦を応援してくださった皆様にご報告させていただきます。西郷輝彦(本名:今川盛揮)が長きにわたり、前立腺がんとの闘いの末、去る令和4年2月20日午前9時41分、75歳にて都内の病院にて永眠いたしました。ここに生前のご厚誼を深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます》
医師から「ステージ4」の深刻な状況だと宣告された西郷さんは昨年春、オーストラリアに渡り、最先端治療を受けていた。治療は順調に進んでいたかに思えたが、昨年9月末に帰国すると、がんが消えていないと診断された。
太眉の似合う昭和のスターは、最後の最後まで「生きること」を諦めなかった。強烈な副作用に人知れず耐え、仕事をこなし続けた。なぜ彼はそれほど頑張れたのか──背景には、愛娘と交わした約束があった。
西郷さんは、歌手の辺見マリ(71才)と1972年に結婚し、長男と長女の辺見えみり(45才)が生まれたが、1981年に離婚。1990年に19才年下の一般女性と再婚し、3人の娘を授かった。
入院中、西郷さんは「娘たちの活躍する姿をまだまだ見ていたいから」と奮起していた。彼女たちの存在が苦しい闘病生活の励みになっていたのだろう。なかでも三女で女優の今川宇宙(25才)は溺愛していたという。
「末っ子の宇宙さんは西郷さんが50才のときのお子さんで、“この子が20才までは頑張って仕事をする”と常々言っていました。3人姉妹のなかで唯一、芸能界に進んだ宇宙さんの夢は、“いつか父親と共演すること”。親の七光りに決して頼らず、舞台を中心に着実に成長を遂げています。3年前には西郷さんの個人事務所の取締役に就任しましたし、名実ともに西郷さんの魂を継ぐ人です」(西郷家の知人)