大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条政子を演じる小池栄子(41)。大泉洋(48)演じる源頼朝に恋する乙女のような表情を見せたかと思えば、しっかり者の長女、子を思う優しい母親、戦に出向く夫を見送る妻……と、どんどん表情を変え見事に演じ分けている。そんな小池に釘付けになっているのは、視聴者だけではない。演出家や監督も虜になってしまうという。
小池の初舞台『ライアーガール』(2002年)の演出を務め、グラビア時代からファンだというラサール石井は「サバサバしていて正直なところが信頼できる」と話す。
「俺が小さな劇場で芝居をやっていてもわざわざ見にきてくれて、『もっと大きなところで上演されている芝居よりずっといい!』って素直な感想を言ってくれる。嘘をつかない人っていうのが分かっているから、お世辞じゃないんだな、という実感があって嬉しいですよね」
2016年に舞台『グッバイ』で小池栄子が第23回読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した際には、小池の「律儀さ」に感動したこんなエピソードが。
「受賞式には僕も違う作品の演出として出席していたんですが、わざわざ現場でのスピーチで『私を演劇界に入れてくれたのは、あそこにいるラサールさんです』と言ってくれた。その律儀さが素晴らしいなあと。僕をヨイショしたところで何もならないから、本心で言ってくれているんだなって。人間がいいっていうか、本当に魅力的な方ですね。そのうちまた、舞台でご一緒したいと思っています」(ラサール石井)