人気選手が続々誕生している女子ゴルフ界。父親がコーチを務める選手も多いが、父親との二人三脚を経て、”プロの師匠”に託されるケースも多い。近年、国内ツアー通算94勝を誇るジャンボ尾崎(75)が主宰する「ゴルフアカデミー」の出身者が存在感を示している。
2月12日、「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の2022年度のセレクションが千葉市内の専用練習場で開催されていた。
セレクションでは4日間にわたって中学3年生から高校2年生までの28人の男女が集まり、少年少女たちは真剣な眼差しでスイングを繰り返す。ジャンボもまた前のめりになってそれを見つめていた。
女子ゴルフ界での「ジャンボ門下生」の輝きは著しい。ツアー通算4勝の原英莉花、昨季賞金ランク4位の「アカデミー1期生」西郷真央、そしてプロになるまでは父からスパルタ教育を受けていた笹生優花もまた、“ジャンボ塾”の門を叩いている。
ここ2年、ジャンボ自身はツアーに参戦せず後進の育成に力を入れている。指導する女子プロが相次いで躍進しているが、成功する“生徒”たちに共通点はあるのか。セレクションの場で本人が口を開いた。
「ゴルフで大事なことは、ひとつのことを着実に努力して前に進めていくこと。これは性格の問題も大きいけどね……。あとはスポーツ選手だから、基本的な『運動能力』が必要だと思う。
最近はボールがよく飛ぶようになったので、それに耐えうるスピードと体力が必要になった。最近のジュニア全体に言えることだが、中学生で『ゴルフ歴10年』なんて子が増えた。一体、何歳からゴルフをやっているんだ、という話になる。ゴルフだけやっていたのではなかなか身体が大きくならないからもっと素振りをしたり、色々なスポーツをやったほうがいい」
センバツ甲子園優勝投手で、プロ野球経験もあるジャンボの言葉だけに、重みがある。