国内

第6波が終わろうとするなか、ワクチンを打つ必要はあるのか 年齢で異なる事情

(共同通信社)

ファイザー製ワクチンを接種する女児(共同通信社)

 ワクチンの3回目接種や子供への接種が各地で急かされている。接種券を握りしめる前にいま一度冷静になるべきだ。「第6波」が終わりかけているのに、急いで接種する必要があるのか──。

 東京や神奈川、愛知、大阪などで、3月6日が期限だった「まん延防止等重点措置」が延長される見込みだ。それでも、新型コロナの新規感染者数は2月上旬にピークアウトしており、街からは「もう日常生活に戻ろう」との声が聞こえてくる。

 岸田文雄首相も2月24日、「第6波の出口に向かって段階的に準備を進める」と宣言。もう少しがまんすれば「まん防」が解除され、アフター・コロナが始まるだろう。

 一方、ワクチン接種政策は相変わらずだ。岸田首相は1日100万回の接種目標を掲げ、堀内詔子ワクチン接種推進担当相は「どんどん打っていただきたい」と国民に促す。

 だが、そうした状況に都内在住の30代主婦は疑問を投げかける。

「国が“打て打て”というから4月に3回目接種の予約を入れたけど、感染者が減っているなか、ワクチンを打っても意味があるのでしょうか。2回目は副反応が強かったので、なるべくなら3回目は打ちたくないのだけど……」

 全国各地で5~11才の子供へのワクチン接種も始まった。すでに3月の予約枠が埋まった自治体もある。だが、子供を持つ親の心境は複雑だ。小学3年生の娘がいる都内在住の40代女性が打ち明ける。

「テレビで、“子供が大人にうつす”と大騒ぎしているから打った方がいいのかなと思うけど、副反応もあるみたいで怖いです。感染者が減るなかで娘に接種させるべきか、正直悩んでいます」

 子供は打つべきか、打たざるべきか―多くの親が悩みを抱えるが、みやざわクリニック院長の宮澤大輔さんは、「子供へのワクチン効果は不明です」と指摘する。

「今回承認された子供のワクチンの発症予防効果は90・7%であると厚生労働省やマスコミは強調しますが、実はこれはデルタ株におけるデータです。変異が進んで感染力が強くなったオミクロン株はワクチンが効きにくく、発症予防効果はデルタ株より低い。

 その正確なデータがないので、子供への効果はまだ不明であるというのが本当のところです。だから、子供への接種は『努力義務』から外されています」(宮澤さん)

 さらに新潟大学名誉教授で医師の岡田正彦さんは、「子供のワクチン接種は意味がない」と断言する。

「アメリカでは新型コロナに感染した5〜11才の子供が97人亡くなっていますが、日本の10才未満の死亡者はゼロです。たとえ感染しても、重篤な症状となる可能性は極めて低く、ほとんど発熱もしないとされます。

 また過去2年間の膨大なデータから、無症状の場合は体内のウイルス量が少なく、他人にうつすリスクも低いことがわかっています。現時点では、感染しても無症状が多い子供がワクチンを打つメリットがほとんどない一方、接種後に将来的にみて重篤な副反応が出るリスクはまだ検証できていません」(岡田さん)

 国が推奨する3回目接種の是非はどうか。

関連記事

トピックス

広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
長浜簡易裁判所。書記官はなぜ遺体を遺棄したのか
【冷凍女性死体遺棄】「怖い雰囲気で近寄りがたくて…」容疑者3人の“薄気味悪い共通点”と“生活感が残った民家”「奥さんはずっと見ていない気がする」【滋賀・大津市】
NEWSポストセブン
坂本勇人(左)を阿部慎之助監督は今後どう起用していくのか
《年俸5億円の代打要員・守備固めはいらない…》巨人・坂本勇人「不調の原因」はどこにあるのか 阿部監督に迫られる「坂本を使わない」の決断
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者(44)が現行犯逮捕された
「『キャー!!』って尋常じゃない声が断続的に続いて…」事故直前、サービスエリアに響いた謎の奇声 “不思議な行動”が次々と発覚、薬物検査も実施へ 【広末涼子逮捕】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
再再婚が噂される鳥羽氏(右)
《芸能活動自粛の広末涼子》鳥羽周作シェフが水面下で進めていた「新たな生活」 1月に運営会社の代表取締役に復帰も…事故に無言つらぬく現在
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン