朝ドラ「カムカムエブリバディ」で重要な役割を果たし、にわかに注目が集まっている「回転焼き」。Twitter上には、ドラマを見て久しぶりに「回転焼き」(および「大判焼き」「今川焼き」など)を買ったという声や、売り上げが上がったお店の喜びの声がたくさん書き込まれています。そう、「回転焼き」は、地域によって呼び名が違う食べ物の代表選手。「ウチのほうでは『御座候』だった」「あれは『天輪焼き』だとばっかり思っていた」といった呼び名談義も、あちこちで盛り上がっていることでしょう。
その手の話で、目を吊り上げて「いや、俺は『二重焼き』以外の呼び方は認めん!」とムキになる人はいません。もしいたとしても、誰にも相手にされません。ノンキで罪がなくて、おまけに何の実もない話題です。残念なニュースで世の中がピリピリした雰囲気になっている今こそ、いつも以上に真価を発揮してくれると言えるでしょう。
隣人とお気楽なコミュニケーションを交わして穏やかな気持ちを取り戻すために、平和な日常の大切さを噛みしめるために、回転焼きのように地域によって呼び名が違う「七つの名を持つ食べ物」をピックアップしてみましょう。「七つ」より多かったり少なかったりもしますが、そこは気にしないでください。
●味を付けて炊いた具入りのご飯
全国的にメジャーなのは「炊き込みご飯」ですが、近畿地方では「かやくご飯」「かやくメシ」、東海地方では「味ご飯」「味メシ」が主流。「味ご飯」は福島県でも使われています。ほかに「混ぜご飯」「五目ご飯」「五目メシ」も広くおなじみ。沖縄では「ジューシー」と呼ばれています。「かわりごはん」「いろごはん」といった呼び名も。メインの食材をクローズアップして「松茸ご飯」「栗ご飯」「牡蠣ご飯」などと呼ぶこともありますね。
●棒状で真ん中から二つに折るアイス
「チューベット」という呼び名がメジャーですが、これはこの形のアイスを製造していた会社の登録商標(現在は製造を中止)。かつて大々的にCMを流していたこともあって、広く定着しました。「チューチュー(アイス)」「ポッキン」も全国的によく使われている呼び名。とくに九州で強さを見せているのは「棒ジュース」「棒アイス」です。そのほか「ボンボン」「カンカン棒」「チュッチュ棒」なども。