ライフ

記憶のテクニック 人の名前を覚えるには「関心を寄せる」のが最大の近道

(写真/PIXTA)

記憶力が悪い人の原因は?(写真はイメージ)

「先生」「店長」「○○ちゃんママ」。こうした呼び名で会話が成立するのが日本語の便利なところ。しかし、「実は名前がわからない」ということはないだろうか。日頃お世話になっている人たちの名前を記憶して呼んでみるだけで、人生に劇的な変化が訪れるかもしれない──。

 日常生活において、特に忘れやすくて困るのが「名前」だ。それは、名前が脈略のない言葉の羅列であり、本人と直接関連する情報が少ないため。

 専門家サイト・オールアバウトで記憶術ガイドを務めてきた宇都出雅巳さんは、名前の記憶には「繰り返して口にする」ことが不可欠だと説明する。

「名前をよく覚えている人は、初対面の会話の中で『〇〇さんは~』と相手の名前を何度も呼んでいます。こうやって繰り返すうちに、その名前が一時的な記憶ではなく、長期記憶として脳に定着していくのです」(宇都出さん・以下同)

 記憶力がいい人とそうでない人の差は、繰り返し口にする回数が多いか少ないかの差なのだ。

 この「繰り返し」に加えて、さらに記憶を強化するカギとなるのが「イメージ」だ。

「たとえば、日本語で『悲しむべき』にあたる『lamentable(ラメンタブル)』という英単語があります。この単語を覚えるには、語呂合わせで『ラメンタブル』→『ラーメン食べる』と変換し、涙を流しながらラーメンを食べている様子など、連想されるイメージと一緒に記憶する。

 人名の場合も、『門野さん』という人がいたとしたら、『カド』から四角を連想し、その人が四角い帽子をかぶっているところをイメージする。同じ『カドノ』という名前の有名人を連想してもいい。突拍子のないイメージでも構わないので、自分なりの想像と結びつけるのです」

 加えて、相手の情報を引き出して、名前に多くの情報を結びつけておくことも大事だ。

「出身地や下の名前の由来など、相手の情報が多いほど思い出すための入り口が増えます。もし、その人が大阪出身だとしたら、自分の中にある大阪のイメージと、その人の顔や姿を結びつけて覚えておく。たとえば、その人が道頓堀川に飛び込む様子などをイメージしておくのです。すると次に会ったとき、名前は一瞬出てこなくても、そのイメージが浮かんで、“この人は大阪出身だ”と思い出し、その人に関する記憶が活性化し始める。やがて名前も思い出されるのです」

関連記事

トピックス

タイ警察の取り調べを受ける日本人詐欺グループの男ら。2019年4月。この頃は日本への特殊詐欺海外拠点に関する報道は多かった(時事通信フォト)
海外の詐欺拠点で性的労働を強いられる日本人女性が多数存在か 詐欺グループの幹部逮捕で裏切りや報復などのトラブル続発し情報流出も
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《虫のようなものがチャーシューの上を…動画投稿で物議》人気ラーメンチェーン店「来来亭」で異物混入疑惑が浮上【事実確認への同社回答】
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
小室夫妻に立ちはだかる壁(時事通信フォト)
《眞子さん第一子出産》年収4000万円の小室圭さんも“カツカツ”に? NYで待ち受ける“高額子育てコスト”「保育施設の年間平均料金は約680万円」
週刊ポスト
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《追悼・長嶋茂雄さん》王貞治氏・金田正一氏との「ONK座談会」を再録 金田氏と対戦したプロデビュー戦を振り返る「本当は5打席5三振なんです」
週刊ポスト
打撃が絶好調すぎる大谷翔平(時事通信フォト)
大谷翔平“打撃が絶好調すぎ”で浮上する「二刀流どうするか問題」 投手復活による打撃への影響に懸念“二刀流&ホームラン王”達成には7月半ばまでの活躍が重要
週刊ポスト
懸命のリハビリを続けていた長嶋茂雄さん(撮影/太田真三)
長嶋茂雄さんが病に倒れるたびに関係が変わった「長嶋家」の長き闘い 喪主を務めた次女・三奈さんは献身的な看護を続けてきた
週刊ポスト
6月9日、ご成婚記念日を迎えた天皇陛下と雅子さま(JMPA)
【6月9日はご成婚記念日】天皇陛下と雅子さま「32年の変わらぬ愛」公務でもプライベートでも“隣同士”、おふたりの軌跡を振り返る
女性セブン
(インスタグラムより)
「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画…直後に入院した海外の20代女性インフルエンサー、莫大な収入と引き換えに不調を抱えながらも新たなチャレンジに意欲
NEWSポストセブン
中国・エリート医師の乱倫行為は世界中のメディアが驚愕した(HPより、右の写真は現在削除済み)
《“度を超えた不倫”で中国共産党除名》同棲、妊娠、中絶…超エリート医師の妻が暴露した乱倫行為「感情がコントロールできず、麻酔をかけた患者を40分放置」
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト