情報番組『ワイドナショー』でダウンタウン・松本人志の“代役”を務めて以降、そっくりな姿が人気を博しているモノマネ芸人・JP(38)。すでに20年弱の芸歴を持つJPは、実は声優養成所出身。上京してからは東京都内のショーパブ・赤坂ノーブルで10年間働きつつ、モノマネ芸人として活動してきたという。同店で行われたこの日のインタビュー。モノマネの世界に進むきっかけや、松本人志に対する特別な思い、また活動の支えとなった赤坂ノーブルの芸人仲間などについて訊いた。【前後編の後編。前編から読む】
声優からモノマネへと進んだ理由
──もともと声優養成所に通っていたと聞きました。当時は声優を目指していたのでしょうか?
JP:最初は声優になればモノマネができると思っていたんです。山寺宏一さんが好きで、ああいう立ち位置になりたいなと。それでAMGという声優養成所の大阪校に行ったものの、実際は声の演技を学ぶ場所だった。当たり前ですが声優とモノマネは全然違ったんですね。でもしっかりと卒業し、その後はNSC(吉本総合芸能学院)やワタナベコメディスクールにも通ってお笑いのスキルを習得しました。
──モノマネ芸人として活動を始めるにあたって、どのようなきっかけがありましたか?
JP:やっぱりモノマネ芸人になるためにはショーパブで働かなきゃと思い、上京したばかりの頃に色々なお店にアポイントを取りました。その中で僕を拾ってくださったのが赤坂ノーブルという場所。そこからプロのモノマネ芸人を目指そうと本腰を入れ始めて、約10年芸を磨き続けてました。それ以前は趣味の延長みたいな感じだったんです。モノマネ芸人の真似事をしているというか。
──お笑い芸人ではなくモノマネ芸人を選んだのはなぜでしょう?
JP:やっていて楽しいんです。これに尽きます。僕、変身願望があるんですよ。モノマネって誰かになりきることができるじゃないですか。もちろんお笑いでもコントで役を演じることはありますけど、特定の人物になるわけではない。それよりもメイクしてカツラを被って衣装を着替えて、誰か特定の人物になりきってしまうことが好きなんですよね。だからモノマネ芸人をずっと続けてきました。