出しても出しても、まだまだ出る毎日のゴミ。その量が年々、増えているような気がするけれど、ちゃんと不燃、可燃、資源を分けているし。と、胸を張っていたけれど、えっ、ゴミの行き場がもうすぐなくなるって? 女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子は現実を見つめるべく、ゴミ清掃兼芸人のマシンガンズの滝沢秀一さんに話を聞いた。
臭いものにフタではすまなくなった!?
「日本のゴミっていま、ヤバイらしいよね」。渋谷を歩いているときに、年下の女友達K子(55才)が出し抜けにそんなことを言い出したの。東京のオミクロン株の陽性患者数が連日1万人を超えているとはいえ、週末の昼の繁華街は相変わらずの人出だ。
「でも、“まん延防止措置”で飲食店も夜8〜9時までしか営業していないし、ゴミって減っているんじゃないの?」
そう言うとK子は呆れたように「その分、家庭ゴミが増えているのよ」と言う。
そう言えば、思い当たることがあるんだわ。私の住む都心のマンションのゴミ置き場は月曜の朝がとんでもないの。
不燃、可燃、資源を分けて所定の場所に置こうと足を踏み出すと、ゴミ山が崩れて下敷きになりそう。で、結局、迷った末に目をつぶってポンと投げ捨てる。こんなこと、コロナ禍の前にはなかったことだ。
コロナ禍前と比べてどの程度家庭ゴミが増えたかというと平均量は131.5%で、増えたのは1位「生ゴミ」、2位「マスク」、3位「ペットボトル」だって。
理由はおうち時間の増加に伴い、自炊が増えたことで、生ゴミや飲料のペットボトルのゴミが増えたのだとか(BRITA Japan株式会社 2021年8月調べ)。やっぱりねぇ。
ではそもそも、それ以前はどうだったのよ。調べてみたら、もう、驚きを通り越して怖くなってきたわ。
日本のゴミ総排出量は年間4272万tで東京ドーム約115杯分。これは私たちの目に触れる一般廃棄物の量で、そこに産業廃棄物、約3億7883万tが加わる。
食品ロスは年間約612万tで、これは国民1人が毎日、お茶碗約1杯分の食べ物を捨てている計算だって。(農林水産省・環境省調べ、FAO、総務省人口推計 2017年)
これはマズイでしょ。だけど考えようによっては、家庭ゴミが増えたということは私たちの手でどうにかなるということではないの? やるっきゃないって!
ゴミ清掃員になってすさまじい量に驚く!
現役のゴミ清掃員でもあるお笑いコンビ「マシンガンズ」の滝沢秀一さんに、日本のゴミ事情について話を伺った。
* * *
オバ:ゴミ清掃員をしている芸人さんって滝沢さん、面白いことしているわねぇ。
滝沢:はい。10年前、妻の出産費用を稼ぐために始めたことだけど、おかげさまで人生、開けました。
オバ:いまやゴミを語らせたら右に出る人はいないものね〜。すっかり有名になられて。それでも、いまも清掃員を続けているんですって?
滝沢:はい。週イチですけどシフトに入れてもらってます。