『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)で身体を張り、『ニノさん』(日本テレビ系)で嵐の二宮和也にトークの間や緩急を徹底的に学び、MCを務める『霜降り風磨のワクワク経済』(同)では堂々と仕切っている風磨。
私は彼がデビューしたばかりの頃、構成を担当していた『リアルスコープZ』『超潜入!リアルスコープハイパー』(2012年~2015年・フジテレビ系)に出てもらっていたので、バラエティ番組での彼の成長ぶりが特によくわかる。
当時からサービス精神旺盛なトークを繰り広げていた中島健人や、乗り物ズキということで多くのロケに出てくれていた佐藤勝利、年少ゆえ伸び伸びとやっていたマリウス葉、トークの才能を早い内からジャニー喜多川氏に認められていた松島聡らに比べ、風磨の口数は際立って少なかったのである。
同番組の終了時、「カレープロジェクト」というロケ企画内で、地元の食材を使いカレーを作ってくれる御夫人たちに、御礼の投げキッスをするのが「本当にイヤだった」と打ち上げで吐露した風磨。彼らが使うスプーンにバラの造花をつけ、「セクシースプーン」と名付けたのも、投げキッスのくだりも発案したのは私だった。それは申し訳なかったと思ったし、彼はバラエティを好きではないのかなぁとも思ったものである。
だがその後、風磨は当時MCだったフットボールアワー後藤輝基に対し、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)で謝っている。後藤が自分のことを怒っているのではないか、嫌っているのではないかと心配していたということが、“ひとネタ”になっていた。とにかく、それぐらい風磨は無口だったのだ。
それが今はどうだろう。『~ブランチ』でも『~せっかくグルメ‼』でも、まわすし仕切るのは風磨。終始ハイテンションで場を盛り上げ、ブランチリポーターやショップ店員、、一般の方、飲食店の店主らに対する言葉遣いや気遣いもパーフェクト。『ファイトソング』では番手が上の間宮のことも持ち上げたり、花をもたせたりしていたのである。
SexyZoneは、B.I.Shadow時代からの付き合いで『スクラップ~』でも共演していた中島健人がグループを牽引している時代が間違いなくあった。中島は、番組のみならず、たとえば新曲のキャンペーンで各局のインタビューを受ける際の言動や、CM撮影時、クライアントに対する態度まで「素晴らしい」と高評価で、もちろん「セクシー」を連発していた。
意外に思われるかもしれないが、グループが3人で活動していた時代、お兄ちゃん2人に挟まれて“修行”を重ねた佐藤勝利も、「いつも使える話をしてくれる」と記者から評判だ。マリウスと松島は、ひたすら「礼儀正しい、いい子」で、それはそれで使いどころ満載だった。
そんなメンバーにトークは任せていたのだろうか。風磨の口数はなかなか増えることはなかったのある。