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頼希、真偉輝、稼頭央…センバツ出場 個性的なキラ星ネームの球児たち

佐々木

新怪物・佐々木麟太郎選手(撮影/藤岡雅樹)

 春のセンバツ甲子園は、3月18日の開幕予定が雨で順延となったが、球児たちの熱闘を待ちわびて期待が高まっている。各校の登録選手のリストを見ていくと、強豪校の注目選手だけでも、一昔前とはだいぶ違う“個性派の名前”が並んでいることがわかる――。

 * * *
 昨年の夏、高校野球の聖地・甲子園球場で史上初めて、女子高校野球の決勝が行われた日、神戸弘陵(兵庫)と高知中央のベンチ入りメンバーのリストを眺めていて、驚いたことがある。

 両校のスタメン計18人に、名前に「子」の漢字が入った女子選手が1人しかいなかったのだ。ベンチ入りメンバーにも古風な名前は見当たらず、愛らしくも難読な名前が並んでいた。

 選抜がスタートしたのは大正に遡るが、球児の名前は時代を映す鏡でもある。そして、独創的な名前を持つ球児たちには、ついキラ星のような活躍を期待してしまう。間もなく開幕する第94回選抜高校野球大会にも、個性的な名前の選手が顔を揃えた。

 大会前の練習試合で、高校通算本塁打を56本にまで伸ばした岩手・花巻東の新怪物が、佐々木麟太郎(りんたろう)だ。父であり、同校で監督を務める佐々木洋監督が尊敬するという勝海舟の幼名から名付けられた佐々木は、驚異的なペースで本塁打を量産。早稲田実業時代の清宮幸太郎(現北海道日本ハム)の111本という高校通算本塁打記録の更新のみならず、花巻東の先輩で二刀流の開拓者である大谷翔平(現エンゼルス)のような飛躍が既に期待されている。

 佐々木と共に新2年生の四天王に位置づけられている左のスラッガーの1人が、九州国際大附の佐倉侠史朗(きょうしろう)。なんとも侠気(おとこぎ)にあふれる名の佐倉は、182センチ、104キロと佐々木にひけをとらぬ存在感を放つ。森友哉(西武)を意識しているという重心を極端に低く落とした構えから、規格外のパンチ力で白球を遙か彼方へ弾き返す。

 同じく四天王と一角とされ、スイングスピードで佐々木や佐倉を上回りそうなのが広島・広陵の真鍋慧。「慧」の名は「さとし」ではなく「けいた」と読み、仲間からは「(広陵の)ボンズ」とも呼ばれている。

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