日本では「健康にいい」とされているのに、海外では危険と指摘されている食品があるという。たとえば、健康食品の代名詞である「青汁」。日本人に不足しがちなミネラルやビタミンが豊富に含まれ簡単に補給できると人気の青汁だが、海外ではリスクが指摘されている。アメリカ在住の内科医、大西睦子さんが解説する。
「サプリメント大国のアメリカにも『グリーンパウダー』と呼ばれる類似品がありますが、健康への悪影響が懸念されています。青汁はビタミンKを多く含むので、血液中のカリウム濃度が高まり、腎臓が悪い人は心臓に深刻な問題を引き起こす可能性があるからです」
臓物の中でも最も栄養価が高く、貧血予防の食材としておなじみの「レバー」も、海外では日本ほど身近な食材ではない。
「レバーには、鉄分、ビタミンB12、ビタミンA、銅など多くの必須栄養素が非常に豊富に含まれています。ですが、牛レバー100g中、ビタミンAは1日の推奨摂取量の6倍以上、銅が7倍と多すぎることが問題。ビタミンAは脂溶性ビタミンで体内に蓄積されるため、過剰に摂取すると中毒症状など不調をもたらす可能性がある。具体的には視力障害、骨痛や骨折のリスクの増加、吐き気や嘔吐などです。
また、銅の過剰摂取で銅中毒になると、アルツハイマー病のリスクが高まります。少なくとも私の周りでレバーを食べるアメリカ人を見たことがありません」(大西さん・以下同)