私たちの心臓は日夜休むことなく、収縮と拡張による拍動を一定のリズムで繰り返し、全身に血液を循環させている。不整脈とは文字通り、その拍動が整わず、乱れが生じてしまう状態をいう。
心臓が規則正しい動きを繰り返すのは一定のリズムで電気刺激を受けているからだ。この刺激は右心房付近の「洞結節」で発生し、刺激伝導系という回路を通って、心臓に刺激を伝えている。何らかの理由で回路に異常が生じたり、洞結節以外の場所で刺激が発生したりすることで不整脈が起こる。
不整脈の原因として考えられるのは糖尿病や高血圧などの生活習慣病や、加齢による心内膜や血管の内皮細胞の衰え、ストレスによる自律神経の失調があげられる。
生活習慣を見直し、正しい呼吸法で自律神経を整えることで、不整脈を防ぎ、改善することができるのだ。
動脈硬化や睡眠時無呼吸症候群も注意
不整脈が起こる要因について詳しく説明していこう。心筋梗塞や心筋症、弁膜症といった心臓自体の疾患。あるいは肥満や高血圧、糖尿病といった基礎疾患が関連している場合。加えて心臓を一定のリズムで拍動させる電気刺激が洞結節以外で起きる、刺激伝導経路のどこかに異常が生じるといった場合もある。また、心臓や血管の内腔を覆っている内皮細胞の加齢による衰えや動脈硬化などによる血管機能の低下などもその原因になる。