ロシアの軍事侵攻により、ウクライナでは民間人の犠牲者が増え続けている。SNS上でもさまざまな情報や意見が飛び交い、世界で「反プーチン」の声が大きくなっている。スマートフォン1つで情報が簡単に操作できるいま、私たちが「できること」と「やってはいけないこと」が広がっている。
善戦しているとはいえ、今日もウクライナでは惨状が繰り広げられている。SNSの受け取り手である私たちは何をすべきだろうか。
ロシアの侵攻直後に在日ウクライナ大使館(東京都港区)が受け付けを始めた専用口座には、3月15日現在で45億円を超える寄付が集まった。大使館には、ツイッターやフェイスブックを通じて「少しでも力になれれば」とメッセージが寄せられている。作家・批評家の西村幸祐さんは、こう話す。
「応援する方法は寄付だけではありません。SNSの投稿にウクライナ国旗が入っていたり、『ウクライナを応援しよう』とハッシュタグがついているツイートに、『いいね』するだけでもいいのです。ウクライナの人々は日本語が読めなくてもSNSを見ることはできるので、遠く離れた国から応援されていることがわかれば、支えに感じるはず」
自分の見たいものだけしか目にしないことから、普段は批判に晒されることも多いSNSだが、戦時下では、その特性が「健全」とする見方もある。
「SNSは発信する側の知識や個性が無限に広がっています。真偽について、1つ1つの情報を確認する作業は必要ですが、媒体が限られているマスメディアの画一的な報道よりも、同調圧力を受けにくいのではないでしょうか」(西村さん)